海外インターンシッププログラムの留学レポート①[河野君]

今年、本学はベイエリア大学間連携ネットワーク(JUNBA:Japanese Universities Network in the Bay Area)という、米国内(特に西海岸)に拠点を有する日本の大学間ネットワークに加盟しました。本ネットワークでは、日本の大学の国際化、国際人材の養成、産学連携等を推進することを目的として設立され、文部科学省及び外務省サンフランシスコ総領事の支援を受けいているものです。

これに伴ない、今年より、本ネットワークの加盟大学の一つである鹿児島大学が主催している海外研修プログラムに本学学生の派遣が可能となりました。 今年は、過去に海外英語研修に参加し、さらに語学に磨きをかけるためFINEプログラムで1年間留学をした電子情報工学科3年の河野君の留学レポートをご紹介いたします。

インターンシップ中に河野君が海外で活躍されている方々へインタビューをしたムービーが見れるブログへのアドレスも掲載していますので最後までしっかり読んでみてください。来年度も本プログラムへの参加のチャンスがありますので、興味がある方は国際交流支援室までお問い合わせください。[国際交流支援室]

鹿児島大学主催                                                                             海外サマーインターンプログラムin 米国カリフォルニア州サンノゼの留学レポート

福岡工業大学 電子情報工学科3年 河野大樹

期間 平成22年9月1日(水) ~ 9月17日(金)                                                                   
研修先  Gallasus Inc. http://www.gallasus.com/

9月1日から17日の約2週間に亘り、鹿児島大学主催である海外サマーインターンシッププログラムに3年生の夏季休暇を利用し参加しました。第一回である今回、鹿児島大学の他に、東京工業大学、青山学院大学、そして福岡工業大学の学生が集まり、男子学生11名、女子学生8名の計19名が参加しました。

本プログラムは、米国カリフォルニア州サンノゼ市の企業、日系教育機関、大学の研究室などの12機関から、自分が興味を持っている、もしくはやってみたい研修先に希望しそこでインターンをするというプログラムです。海外で活躍する日本人もしくは現地の方のもと、指導を受けながら、国際的な広い視野と専門知識を身につけ、また異なる文化や価値観を学ぶことを目的としています。そして、将来には国際的な場で活躍する学生の育成を考えるプログラムです。

研修先によって、英語を使う頻度、レベルはバラバラでした。ある新聞社で研修をしていた学生は、職場で英語しか使わないというところもあれば、現地の高校で研修した学生は、英語で日本語、日本の文化を教えていくというところもありました。

私が研修した、Gallasus Inc. では、日本語でのコミュニケーションが多かったのですが、ところどころで英語を必要とする機会がありました。例えば、オフィスを開けてもらう時に、受付の方に頼む時などに英語を話す必要があっただとか、今回のインターンの内容がインタビューをするという事だったので、数名の方に英語でインタビューしました。

宿泊地のアパートでは、4人で一つのアパートに共同で住みました。私たちの部屋では、食事の準備はお互いに作りあうようにしていました。宿泊地の場所も比較的に良く、歩いておよそ5分のところに日本食を取り扱うお店やレストランがあり、食事の買い出しをそこで済ませていました。サンノゼ市のダウンタウンへもバスなどを乗り継いで行けば、約40分で行く事ができ週末には、観光をしに行く学生もいました。

休日は、基本的に自由に過ごす事ができました。多くの学生は、サンノゼ市やサンフランシスコに出かけたりしていました。またある学生達は、オークランドでの野球観戦に行ったそうです。私は、研修先での仕事がなかなか終わらずにいたので、それを終わらせる作業をしていたり、アパートの敷地内にプールが付いていたので、そこでリラックスしていました。

研修先への移動手段は、ワゴン車を数台二週間貸切をし、同じ方向へ向かう学生と一緒に乗り継ぎました。不運にも私たちの研修先は、一番離れていたので、朝一番に出発し、夕方最後に戻るようなスケジュールでした。

オリエンテーション

インターンプログラムに参加した動機は、以前から海外で働いてみたいという漠然な気持を持っており、昨年CSUEB校に一年間留学していたときに、鹿児島主催のインターンがあるという情報をいただき、就職活動が始まる前にぜひインターンシップをやっておきたいと思い、今回参加しました。

バイトなどで働いた事はあるのですが、実際に会社の仕組みだとかの知識が全くなかったので、そういう部分を知りたいと思いました。また、日本の会社で働くというのは、だいたい想像がついていたので、米国の会社の仕組みなどから、日本の会社との違いなどを知りたいという思いもありました。

このような目的があり、今回のインターンシップ先に、Gallasus Inc. の会社を選びました。国際交流支援室の職員や、プログラムのパンフレットの情報から、英語を話す必要がある職業内容、また米国系の会社ということから、私の目的を達成できると思いインターン先にしました。

今回のインターン内容は、海外のライフサイエンス分野で活躍する人々のビデオインタビューをしました。計17組の方たちにインタビューさせてもらい、それを最終的にはビデオブログを作成し、Gallasus社のホームページに載せるという内容でした。主なオフィスでの業務内容は、インタビューする方たちの情報収集、質問事項をメールでの送信と、インタビューする方たちへのインタビューするスケジュールの確認、撮影したビデオの編集、ビデオのサマリーまとめ、インタビューした方へのお礼のメール送信などをしました。

私ともう一人の研修生だった白川宏昭さんとの打ち合わせで大まかな質問を五つほど考え、後は、そのインタビューをする人の経歴、職種などにあわせて質問をするという形にしました。ベースとした質問は、経歴と渡米の理由、海外に来られての意識の変化、英語はどのように克服をされたか、今後の夢、そして日本にいる若者へのメッセージをもらうということを決めました。

また、英語でのインタビューでは、質問を大きく変えました。グローバルに研究、働いている方々の目から見た、研究現場、仕事、将来の夢を語っていただきました。

今回のインタビューをしていく中で、多くのことを学びました。まず、インタビューする前の準備の大切さや、インタビュー時のテクニックを、今回お世話になったGallasus社代表の橋本千香さんから学びました。

ライフサイエンス分野に全く知識がない私にとっては、情報収集にとても時間がかかりました。しかし、その情報収集が非常に大切で、その人がどのような経歴で、そしてどのような人だとかが見えてくるまで調べあげるのが大切です。もしインタビューする方が、会社で勤めてあれば、その会社が何をしている会社で、商品はどんなものを提供しているか、代表者のコメント、そして最近の出来事までチェックする必要があると教わりました。

インタビューの際には、その人の専門分野に関係した質問をしつつ、本当に聞きたいことを答えさせるという高度な技術も教えてもらいました。正直、うまくできなかったのですが、教わったことを意識しながらインタビューをすることができました。

今回、橋本さんは、タフなスケジュールを用意し、時間の使い方について指導してもらいました。“プロフェッショナルというのは、与えられた仕事を当たり前のように終わらせることができる人“だということを言われた時、自分に足りないものに気付かされました。

橋本さんは、実際にやらせて、失敗を体験させ、そこから自分でいろいろなことを学び、最後にアドバイスを与えるような指導方法でした。正直、大変きつい思いをしたのですが、鋭いアドバイスなどをもらい勉強になりました。

2週間という短い期間に多くの事を学ぶ事が出来ました。日米間の会社のシステムの違いやライフサイエンス業界での考え方・取り組みの違いなどを学ぶ事が出来ました。そしてなにより、米国で働いている生き生きとした感じを見る事が出来た事が、私の中では一番大きかったです。この業界の将来はかなり見通しが悪いそうですが、働いている人たちは、常に前向きに頑張っているように見えました。

世界から優秀な学者が集まるベイエリアで、自分のやりたい事を思いっきりやっている彼らは、すごく輝いていました。私も将来、彼らのような自分が輝けるような事を精一杯できるようになりたいです。

集合写真

最後に、今回ビデオインタビューを作成したので是非見てもらいたいです。私の専攻とは全く関係ないという学生もいると思いますが、“無用の用”ということわざがあるように、違う視点から、物事を見てみてはいかがでしょうか。もちろん、いろいろな方の経歴は参考になると思います。

http://gallasus.com/JPvideolibrary.html

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