鹿児島大学主催海外研修基礎コースのレポート2014春

みなさまこんにちは。

 鹿児島大学主催の海外研修基礎コース in 東南アジア に、この春3月1日(土)から3月11日(火)までの11日間、社会環境学部社会環境学科の﨑村幸代さんが参加し、シンガポールと香港で貴重な体験を積んでこられました。

【国際戦略室 2014.4.16】

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東南アジア研修報告書

社会環境学部 社会環境学科

﨑村幸代

私は、3月2日から11日にかけて、鹿児島大学の海外研修プログラムに参加させて頂き、シンガポール、香港を訪れました。このプログラムでは、語学学校、企業訪問、大学訪問、フィールドワークなどを行い、これらを通し、現在、世界から注目を受けているシンガポール、香港がどのような経済発展を遂げてきたのか、そしてグローバル人材になるために必要なこと、大切なことを学びました。

このプログラムの募集がかかった時、ちょうど学科でアジア各国の経済発展の過程を学ぶ、アジア経済論という授業をとっていました。授業の中では時間に限りもあり、すべてのアジア諸国については学べず、個人的にもっと勉強したいと考えていました。なので、この研修について知った時、実際に現地を訪れ学べるチャンスだと思い、すぐに応募を決めました。それから研修の参加が決まった後は、鹿児島大学の方々とスカイプを通しての事前研修、プレゼンテーションの準備など様々な課題があり、出発する前の月まで本当に大変でした。けれど、この準備のおかげでより良い研修を経験できたように感じます。

シンガポールには1週間滞在し、その短期間でクラレ、クレア、富士ゼロックスの3つの企業を訪問しました。そこで、それぞれにお話を聞きましたが、さすが海外でトップを務めているだけあって、どの企業の方も様々な経験をされ、今に至っていました。けれども、やはりそこに至るためには人一倍の努力と挫折があったことも知りました。これは、クラレの方のお話ですが、この方はもともと日本のクラレで研究員として働いていましたが急にアメリカの会社に行くことになり、そこで初めて英語という壁にぶつかり、挫折を経験したそうです。そうした自身の挫折から、私たち学生には大学時代はたくさん勉強し、今のうちに挫折を経験しておくことも大切だということを教えて頂きました。話は戻り、そうした海外でトップとして働いている立場から日本人を見て、どの企業も共通して言っていたことは、日本人は規律を守り、まじめな性格であり、仕事をしていく上ではとても信頼のおける存在だということです。そして、それが日本人にとって良いところでもあり、悪いところでもあるということも学びました。日本で普通のことが海外では普通ではないということをよく理解し、受け入れ、その国に自分自身がうまく適応していかなければならない。これは今までに訪れた国でも感じたことだけれど、今回の企業訪問で新たに学んだことは、その中で日本人としてのアイデンティティーを忘れずにいなければならないということです。

グルー~1

この研修の準備で一番大変だった英語のプレゼンテーションは、シンガポール国立大学で日本語学科の学生と一緒に行いました。私のグループは“特別な日”というのがテーマで、私は日本の祝日である成人の日、子どもの日について話しました。そして、シンガポール大学の学生3人は、多民族国家であるシンガポールならではの特別な日について話してくれました。シンガポールは華人、インド人、マレー人、主に3つの人種の人々が住んでいる国です。そのため、祝日もたくさんありますが、人種ごとに重要視されている祝日も異なっています。そうした、多民族国家ならではの祝日の過ごし方、イベント、カルチャーショックなどについて聞き、シンガポールという国にさらに魅力を感じました。彼らのプレゼンテーションの中で一番印象に残っているのは、7月21日の“民族平和の日”という祝日です。この日、小学生は民族衣装を着て学校に登校し、それぞれの国の文化に触れ、互いの国の文化を理解する日だそうです。私はこれを聞いて、こうした取り組みが現在のシンガポールの国民性を創り出しているのではないかと思いました。また、国内のカルチャーショックについて質問してみると、彼ら自身は中国系で、友達の中にはもちろんインド人やマレー人もいて、たびたびカルチャーショックを感じるけれど、それは大変なことではないと、彼らからは互いの国を尊重し合う姿勢が見てとれました。本当に短い時間の中でのプレゼンテーションでしたが、とても勉強になりました。

あっという間に1週間が過ぎ、シンガポールから香港へ移動し、そこで2日間滞在しました。香港でも大学訪問を行い、香港大学の日本人教授から香港大学や香港の教育制度などについて聞き、日本とは比べものにならない教育環境の厳しさと自分とのレベルの違いにとても圧倒されました。けれど、彼女は“日本人はとても優秀だ”と何度も言っていました。ただ、日本という恵まれた環境の中でそれを発揮できずにいるだけで、日本にはたくさんの優秀な人材がそろっている。だから、学生の間はこの恵まれた環境をうまく活用してたくさん勉強することが一番だということを教えて頂きました。

最後に、私にとって今回のこの研修は本当に貴重な経験と学びが得られた、価値あるものになったと感じています。4月からは3年生になりますが、残りの大学生活の中でこの研修で学んだことをいかしながら、今まで以上にいろんなことに挑戦し、勉強に専念したいです。

無題

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