H29年度STEPプログラム(シンガポール)報告書

皆さん、こんにちは。
本日は前回に引き続き、H29年度より始動した
学部・短大1年生対象プログラム「STEP」に参加した学生のレポートをご紹介します。
現地学生との交流や、日本では経験できない陸路での国境越え等、盛りだくさんの内容となった「STEPシンガポール」(2017年9月11日~15日)に参加をした酒井君、長濱君のレポートです。ぜひご一読ください。

【国際戦略室 2018.3.8】

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工学部 知能機械工学科

酒井 拓海

今回、この夏季休暇中に参加させていただいたSTEP研修でいろんな体験と経験をした。なぜ、このSTEP研修を参加しようと思ったのは、中学生の頃から英語が苦手で、今のままじゃダメだと思い、実際に違う国に行ってさまざまな体験をしたら、もっと英語に対する気持ちが変わるのではないかと思ったからである。

初日は、飛行機でシンガポールへ行き、入国審査などが終わった後、現地のガイドの方と合流し、専用車で泊まるホテルへ移動した。そのホテルへ行くまで、専用車からみえるシンガポールの風景をみると、日本ではみることのないことがあった。例えば、歩行者用信号機のところに赤信号に変わるカウントダウンが表示されていたり、当然ながら案内標識などが英語で表記されていたり、街中にゴミ箱がたくさん置かれていたりなどされていた。この光景を実際にみると、シンガポール政府がきれいな環境を継続させるために徹底していることがわかった。ホテルへ着き、荷物など泊まる部屋に置いた後に夕食をとった。

二日目では、ホテルでシンガポール国立大学の学生と合流し、国立大学へ移動した。敷地はとても広く、学食でもいろんな国の料理が食べられるようになってて、さすが名門校だなと思った。昼食をとった後、グループに分かれ市内研修をした。シンガポールで有名なマーライオンやマリーナベイ・サンズなどの観光地にもいった。偶然、日本にもあるマクドナルドがあったので、シンガポールでつくられるマックフライポテトを食べてみたいと思い、平川君とポテトを注文すると、店員さんが少し険しい顔になって、「フライス?」と問いかけられ、私たちはよくわからなかったので、そのまま「イエス」と答え、商品の入った袋をもらい、あけるとマックフライポテトが入っており、そこでシンガポールでは、マックフライポテトのことを「フライス」ということがわかった。そして無事に市内研修を終えて、シンガポール国立大学の学生にとてもお世話になり、私がカタコトに英語を話しても優しく接してくれたり、楽しく市内研修が出来たのでよかった。

三日目では、マレーシアまで専用車で移動し、シナラン村を訪問した。そこで、村の歓迎式をしてくださり、シナラン村の人の挨拶とヤギの皮などでつくられた太鼓で儀式が行われ、福岡工業大学の生徒代表としてその儀式に参加させていただき、少しだけ緊張していて村の人に合わせて太鼓をたたくのに大変だったが、最後いい感じで締めることが出来たのでよかった。その後、民族衣装を着て、チョンカゲームという長い木に14個の小さな穴と2つの大きな穴があるものと、ビー玉を用いるゲームで、ルールを説明されると少し難しく感じ、実際にやってみると簡単だったが、いい戦略が浮かばず、1勝1敗という結果で終わったが楽しくできた。ゲームが終わった後、昼食のチキンカレーを食べた。シナラン村では手で食べる習慣があるらしく、左手でチキンカレーや野菜などをスプーンでとって、白米のあるお皿にうつしてから右手で食べるという手順で、慣れてなく食べづらかったが、何とか食べれるようになった。昼食をとったあと、マレー文化村とモスクの見学をし、マレーシアのことについていろいろ知ることが出来た。そして、専用車でシンガポールに戻って、夕食のスチームボートというあっさりとした味のする鍋を食べた。具材は肉や野菜、エビやかにかまなど、いろんな具材が入っておりとても美味しかった。

四日目では、シンガポールにある水政策教育施設の見学と、ボリウッドベジーズという農園に行った。そこでシンガポールの環境のことについて聞いたり、カカオやパパイヤの木など果実のなる木や、ハイビスカスなどの植物などもたくさんみれたのでよかった。その後に夕食をとった。夕食は寿司や肉などたくさん種類のあるバイキングであり、美味しかった。夕食を食べ終えると、専用車でチャンギ空港まで行き、着くとチェックインをして、搭乗まで待っていると、シンガポール国立大学の学生の一人が見送りに来てくれていて、とても親切だなと思った。そして、搭乗の時間が来るとその学生と別れをいい、飛行機に乗った。翌日の朝に、無事に日本に帰ってくることができ、4泊5日の研修が終わった。

この研修を終えて、研修に行く前に思っていた英語に対する気持ちが確かに少しだけ面白いなと感じた。英文など、全然わからないこともあったが、自分の知っている限りの単語をうまく合わせれば通じることもわかったし、もし道に迷ったりしても自信をもって人に聞いたりするもんだなと思った。シンガポールやマレーシアの方たちとたくさん出会えて本当にいい経験だった。

 

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工学部 知能機械工学科

長濱 光紀

シンガポール空港についてみると、もうここは日本じゃないのだなとおもえた。空港の中の装飾などは日本の空港と大きな違いはないが、掲示板や壁の広告には日本語なんてなく、英語か中国語だった。到着ゲートから貨物受取所までもかなり距離がありシンガポール空港が大きな空港であることを初日から体感した。広いゆえに屋内タクシーのようなものがお客さんと荷物を載せて走り回っていた。

入国審査では入るまで緊張や不安がいっぱいあったが、名前の確認しかほとんどされず杞憂に終わった。審査官がパスポートを返す時にさわやかな笑顔で“Thank you”と言ってくれてほっとした。日本でアルバイトをしていて「ありがとう」といわれるとうれしかったが、海外でもこういうところは万国共通なのだと思った。

シンガポールの街は車線の多い広い道路と高層ビル群のかなり近代的な都市で、ほかの東南アジアと比べて自動車が多いと感じた。あまり渋滞はしておらず、ガイドさん曰く車で道路を走るには国の許可がいるらしくその料金はとても高い(数十万円)からだという。そのため自転車や電動スクーター、セグウェイなどで街中を移動するすがたがみられた。また、シンガポールは地震がないため高層ビルはもちろん地下鉄もかなり発展しておりホームは日本に比べてより深い場所にあるように感じた。ホームまでのエスカレーターが長いのである。ホームと線路はしっかり区切られており、ホームも幅を広く作ってあるのでとても広かった。路線図はシンプルに作られており、路線ごとに色分けされているため英語でも大変見やすく、東京の路線図のほうが分かりにくいとグループでは好評だった。

先進国なためスーツ姿が多いが、気候は乾季とはいえ熱帯なので外は蒸し暑く日光も強いのでサングラス必須だった。もちろん水分補給も必要なのでコンビニに買いに行くとなんとペットボトルは基本S$2.5(2.5シンガポールドル)なのだ。のちにウォータープラント(浄水施設)にいって知ったが、シンガポールでは真水が取れないためほとんど輸入で賄ってるそうだ。つまり水一つとっても輸入製品である。レストランでも水をフリーで出す店はなく、お茶かレモン水だ。東南アジアの国で水分補給するならぶっちゃけただの飲み物よりフルーツそのものかフレッシュジュースのほうがおいしいしいくらかお得だと思った。食べ物は中華が多く米はタイ米だった。研修前はタイ米はパさパさしておいしくないなど悪い噂を聞いていたが食べてみるとそれほどパサつきはなく日本米のもっちり感がないだけだと思った。研修終盤は日本米が恋しくなる人が続出していたが、私はタイ米で十分満足していた。

海外でしか見られないものもあった。シンガポールにはたくさんのコンビニがあるのだがコンビニの店員はたいてい1~2人程度だった。そしてある時コンビニに行くと電気が消えて鍵のかかったドアに張り紙がされていた。“トイレブレイク”と。つまりトイレに行くために店を閉めたのだ。シンガポールのコンビニは、売り物は飲み物とスナック菓子、菓子パンくらいで日本のコンビニに比べはるかにバリエーションが少ない。プリンもないのだ。だが私は悪いことだとは思わなかった。日本はホットコーナーや豊富なバリエーションをそろえているが、それと同時に大量の廃棄商品もあるのだ。過剰なサービス(供給)は無駄であり。きれいな国を目指すシンガポールには見習わずに今のままで頑張ってほしいとおもった。

マレーシアでの一日はシンガポールとは全く違うものでとても楽しかった。より深い民族体験をすることができた。イスラム教の文化を中心としており素手でご飯を食べるなど、日本に住んでいたらまず経験することはないような経験をすることができた。ホストファミリーはとてもあたたかく歓迎してくれた。

ホームステイ先の家では猫を飼っており猫好きの私はとてもうれしかった。

植民地時代のあるマレーシアではイギリスなどの文化の影響も受けており、ティータイムを大事にするそうだ。お茶と手作りのお菓子をいただいたがとてもおいしかった。

海外では犯罪やスリなど心配事が多いが今回の研修中は安全に終了することができた。外国人だから怖いと思うのは大きな間違いでむしろ日本より気さくでいい人ばかりだと思った。そして海外における最大の不安要素である言語の壁は、実際はとても小さな壁だと私は思った。コミュニケーションは自分が言おうとする気持ちと聞き取ろうとする気持ちとジェスチャーで大体なんとかなる。一番困るのは言いたいことをどうにか表現する努力をあきらめることだ。日常会話をしようとすると途端にレベルが上がるが、旅行などならもっと気軽に行けるものなのだと知った。この研修をきっかけにもっと海外に出て現地の生活や文化を学びたいと強く思った。それと同時に英語を中心に外国語をマスターしてコミュニケーションをできるようになりたい。

 

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