H30年度STEPプログラム(シンガポール)報告書 第④弾

皆さん、こんにちは。
前回に引き続き、STEPシンガポール参加学生の報告書を2名分ご紹介したいと思います。
ぜひご覧ください!
【国際戦略室 2019.3.13】
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工学部 生命環境化学科
森田 雄大

1. 私がシンガポールへの留学を志望した理由は、海外の文化や言語、生活などに興味を持ったからです。今回の留学は、自分にとって初めての海外です。今まで、小学校・中学校・高校のALTの先生以外の海外の人と交流する機会がありませんでした。大学の通学途中に外国人の人たちを多く見かけるようになり、これからは、外国人の人たちがもっと増えてくると思います。今回の留学を通して、他国の人たちやその文化にふれたいと思い、応募しました。

2. 研修を通じて、学んだ事は主に3つあります。
まずは、シンガポールの環境に対する意識です。シンガポールはスーパーなどに限らず、分別箱が町中にも設置されていました。特に、アルミ缶やプラスチック、紙のゴミに分けた分別箱が設置されていました。ゴミも落ちておらず、清潔でした。ゴミを街中に捨てると、罰金が科せられます。日本もゴミに対する意識がシンガポールと同じくらい高くなればいいと思います。

次に、シンガポールとマレーシアの文化です。シンガポールは、多民族国家ということを事前に調べていましたが、改めて実感しました。主に、中国系、マレー系、インド系の3つの民族で構成されています。そのため、シンガポールでは、色々な国の料理の店がたくさんありました。自分も毎回違う国の料理を食べました。マレーシアの食文化は、右手で食事をするというものでした。食事の前後にはやかんで手を洗います。日本では、なかなかない光景で、そのことについてはマレーシアに行くまでは知りませんでした。日本では手で食事をする習慣がないので、貴重な経験でした。また、シンガポールのトイレは日本と同じでしたが、マレーシアのトイレは和式のようにしゃがんで、ホースで流します。少し戸惑いました。隣の国同士でも随分風習が違うことがわかりました。

最後は、海外での初めてのホームステイです。全く関わりのない人の家に泊めてもらうのは初めてで緊張しました。でも、村の人たちが対面式を開いてくれたので、緊張がほぐれました。ホームステイ先のホストファミリーの方に食事のマナーやビー玉使った遊びを教えてもらいました。現地の人とサッカーもしました。言葉は通じなかったけど、楽しかったです。他にも、民族衣装の着方を教えてもらい、実際に着ました。普段は着ていないようです。現地の人の暮らしぶり、初対面の人に対する態度やホームステイ先で宿泊するにあたっての心構えを学ぶことができました。

3. 市内観光が終わり、ホテルについた時、シンガポール国立大学の学生さんから「英語頑張ってください」と言われました。後期が始まってからも引き続き大学の英語の授業に限らず、TOEICや英検対策をすることで英語力を向上させたいと思います。また、マレーシアのホストファミリーは他の国の人に自分の国の文化を教えています。自分もそういうことが出来たらいいと思うので、そういう意味でも英語は必要です。今回の留学はパスポート取得、外貨の換金、EDカードの記入など初めてのことが多かったので、色々経験出来て勉強になりました。

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情報工学部 情報システム工学科
松尾 亮佑

1. 志願理由
私がこの企画に志願した理由は、苦手な外国語の克服と、アジア随一といわれるハブ港を持った、グローバルな都市を一目見てみたかったからである。
私がシンガポールに始めて興味を持ったのは、小学生時代の社会の授業で行った、「気になる国を調べる」といった内容の授業だった。
昔からメトロポリスが大好きだった私は、地図帳の中に掲載された高層ビル群に惹かれ、シンガポールについて調べることにした。そして高層ビル群の他にもガムの持ち込みや斜め横断等に課される罰金、様々な民族や言語が入り交ざった社会等、様々なことを知った。
しかし、当時の自分は既に英語に苦手意識を持っており、行きたいといった意思を持つことはなかった。
それから数年がたち、幼いころ憧れたメトロポリスを直で眺めることに加え、異文化の人々と交流でき、外国語への苦手意識を軽減させることができる点で、私はこの企画に参加することを決めた。

2. 体験談
2018年9月3日、私は日本の地を離れ、シンガポールへと旅立った。以前ハワイへの渡米経験はあったが、海外となるとやはり緊張する。3泊5日とそう長くない旅であったが。とても濃いものとなった。
入国審査は個人の用事でハワイに行った際経験していたため、特に緊張などはしなかった。しかしながら入国検査を受けて一つ驚いたことがあった。それは検査官がほぼ無言なのである。ハワイに行った際は笑顔で日常会話に近い感覚で話しかけられた(日本語で)ため、少し衝撃的であった。このようなところにも国の特色がにじみ出ているようだ。ホテル到着後、夕食を食べに中華料理店へ行ったが、正直な話口に合わなかった。一日目はその後特に何もなく終わりを告げた。

そして二日目。シンガポール国立大学を訪れ、キャンパス内を見学した。以前からその規模の大きさはネット等で知っていたが、実物を前に改めて驚いてしまった。ただでさえ個々の建物が大きいにも関わらず、広大な敷地に多く立ち並んでいた。また、昼食もキャンパス内の学食で取ったが、多くの店が並んでおり、完全にフードコート状態であった。見学終了後はシンガポール内を自由に見て回った。個人的に憧れであった、多くの超高層ビルで構成されたメトロポリスをしっかりと目に刻むことが出来た。また、シンガポールのシンボルの一つとなっているマリーナベイサンズも真下から見上げることが出来た。他にも店でお見上げ等を購入したが、英語は単語とジェスチャーのみで上手く通じた。

そして三日目。バスで移動し再び国境を越えた。その際再び入国審査受けたが、シンガポールよりは検査官の表情が緩かった。シンガポールと同様指紋による検査を受けたが、スキャンする指が別の指であった。国境を繋ぐ橋にはマレーシアがシンガポールに供給する水道や鉄道が並走しており、一風変わった風景を眺めることが出来た。マレーシアに入るとシンガポールとはまた違った街並みが流れ始めた。高層ビルに差は無いものの、民家は圧倒的に平屋が多かった。ガイドさんが言う所、これはマレーシアの文化によるものだという。マレー文化村では民族衣装や、踊りなどを見学することが出来た。踊りではカラフルなライトを多用することで、暗闇の中に別世界のような空間を創り出していた。その後ホームステイ先に向かった。ホームステイ先に付いて二時間ほど経ったころ、突然スコールが襲い掛かり、あちこちに雷が落ち始めた。丁度トイレに入ったタイミングで間近に雷が落ち、電球から火花が散り、それと同時に家内の電気が全て落ちた。人生において、初めて落雷で体が固まった瞬間であった。その後電気は回復し、天候も徐々に回復へと向かった。昼食は手のみで食べたため、正直とても食べ辛かったが、味はとても美味しく、日本人の口に合う味付けであった。シンガポールで食べた食べ物の殆どは香辛料が効いており、独特な風味を纏っていたため、合わない人には合わない味付けであった。それに対してマレーシア料理の味付けはシンプルで、万人受けする味であった。その後はビー玉を用いたマレーシア独自の遊びを行った。この遊びがまた頭を使うゲームであり、大勢で盛り上がった。

そして最終日、マレーシアを後にし、再びシンガポールへと向かった。最初に向かったボリウッドベジーズ(農園)では日本では殆ど目にすることの無い植物が多くあり、実際に触れる、嗅ぐ等して、シンガポールの自然を身で感じた。ボリウッドベジーズで昼食をとった後、シンガポールの都心に位置する大型のスーパーマーケットへと向かった。そこには普段日本では目にしないような食材や飲料、逆に日本でも見慣れたお菓子等が陳列していた。友人の中にはドリアンチョコレートを購入している者もおり、後々スーツケース内で大変なことになっていた。スーパーを後にし、下水処理施設であるNEW WATERへと向かった。そこには世界の中でも最新クラスの処理施設があり、下水を飲めるレベルにまで浄化していた。日本自体世界的にみると恐らく最強の処理能力を有しているものの、西アジア圏で先陣を切って、浄化処理に取り組んでいることにとても感心した。その後チャンギ国際空港にて出国検査を受け、深夜帯の飛行機で日本へと帰還した。

3. 学び
今回のSTEPプログラムでは様々な文化が入り混合し構成されるシンガポール独特の文化をより深く、体で感じながら学ぶ事が出来た。急速な経済発展を遂げながらも、それぞれの民族がそれぞれの生活や食などの文化を守り抜き、社会で上手く交わっている点にはとても感動した。我々が日本人であるように、彼らもまた、生まれ育った国の人であり続けていた。今後日本で進むであろうグローバル化の道は、このような安定した調和的な世界であってほしいと感じた。

4. 今後への生かし方
今回のSTEPプログラムでは、様々な国の人々と交流することが出来た。学びでも述べた通り、今後グローバル化の進む日本において、異文化への接触は必然的なものとなる。その際積極的に自ら交流をすることで、調和的なグローバル化の道へと導いていきたいと考えた。また、就職後は日本の地だけでなく国外での活動も視野に入れ、事業拡大を目指したいと考えた。

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