FIT工学部のたしかな教育と研究FIT工学部研究最前線

宮元研究室

[研究内容]

「無機ナノシート」を応用した新しい機能材料の創成。

この研究室では、層状結晶を剥離することによって得られる「無機ナノシート」と呼ばれるナノ素材を利用して、さまざまな機能・構造を持った新素材を合成しています。他の素材とナノレベルで複合化することもポイントです。これらの新素材を応用することで、無機液晶、医用材料等で応用されるゲル物質、人工光合成物質、環境浄化触媒、化学センサー、生体構造や機能の模倣、人工筋肉、発電デバイスなどの開発が期待されます。
宮元研究室の魅力を加藤 利喜が語る 宮元研究室の魅力を加藤 利喜が語る

化学、生物、物理など幅広い分野を勉強できることから福工大へ入学。

福工大は自宅からも近く、中学・高校時代には体験入学や体験授業にも参加したことがあり、キャンパスの雰囲気も知っていたなじみの深い大学でした。大学進学に際しては、小さい頃から理科・実験が好きだった自分の個性を活かせる大学を探していたのですが、結果的に、化学、生物、物理などの幅広い分野を勉強できる生命環境科学科があった福工大へ進むことを決めました。 入学してみるとやはりこの大学を選んで正解だったことを確信。所属学科では化学、生物分野ばかりでなく、物質や物理分野もしっかり学ぶことができました。所属する研究室も時代の先端をいくナノテクノロジー分野の研究室であり、ナノシートを用いて新しいナノマテリアルを創るという研究にやりがいを持って取り組んでいます。
ナノシート液晶と微小管を入れた溶液を混合させて研究実験に取り組む。
▲ナノシート液晶と微小管を入れた溶液を混合させて研究実験に取り組む。

北海道大学と共同でナノシートと微小管を混合させる研究を実施。

先に少し触れましたが、宮元研究室は、粘土由来のナノシートを利用して多様な開発・応用実験を行っています。層状結晶のナノシートを溶液中で剥離し、分散して配向したものを「ナノシート液晶」と言います。僕は、「ナノシートと微小管の混合溶液における動的構造の形成」というテーマのもと、ナノシート液晶に生体高分子である微小管を混ぜ、温度に応答して液晶構造を変化させる実験を行っています。微小管の研究は北海道大学で研究が進んでいることから、僕も北海道大学まで足を運んで共同研究に取り組みました。
なお宮元研究室の研究は、新しいナノ素材の開発を目指していまして、異方性ゲル、人工光合成、環境汚染物質の吸着分解、フィルムなど応用分野は多岐に及びます。そんな中、2015年度にはエネルギーデバイス開発を行うための「文部科学省・私立大学戦略的基盤形成支援事業」にも採択されました。
研究室には多様な実験器具が並ぶ。無機ナノシートの濃度を調整中の学生に目を向ける加藤くん。
▲研究室には多様な実験器具が並ぶ。無機ナノシートの濃度を調整中の学生に目を向ける加藤くん。

学会への参加、他大学との共同研究、最先端設備など研究環境が魅力。

宮元研究室を選んだのは、目に見えないサイズの物質を用いてモノづくりができるからです。大学に入ったら何か新しいモノを作りたいと思っていた私にとってとても興味を惹かれました。しかも、研究環境が魅力的なんですよね。たとえば最先端研究者との交流もできる学会に参加できる機会が多いこと、また北海道大学など他大学と共同研究ができること、原子間力顕微鏡・共焦点顕微鏡・X線小角散乱・回転粘度計といった最先端機器を扱えることなど、どれもが今も向学心を刺激してくれています。それに大学院生が多いうえ、ポスドク(博士研究員)や海外からの研究員もいらっしゃるので研究のサポートが手厚く、グローバルな環境の中に身を置いて研究ができる点も魅力ですね。おかげで英語をよく使うようになり、英語力がとても向上しました。
さらに得られたものと言えば、北海道大学をはじめ、九州大学や佐賀シンクロトロン光研究センターなどの外部施設でも実験を行っていることから、実験の技術、知識だけでなく、多くの方との交流によって身についたコミュニケーション能力もあげられるでしょうか。もちろん、やいがいも大きいです。テキストどおりに実験すると結果が得られる授業とは異なり、失敗を前提に自らゴールを探していく面白さが研究にはあり、それがやりがいにもつながっています。
偏光顕微鏡を用いてディスプレイに映したナノ シート液晶の状態を観察中。
▲偏光顕微鏡を用いてディスプレイに映したナノ シート液晶の状態を観察中。
出張や授業で多忙な宮元先生だが指導は親身で丁寧。この日は実験結果についてディスカッション。
▲出張や授業で多忙な宮元先生だが指導は親身で丁寧。この日は実験結果についてディスカッション。

卒業後は大学院で研究を継続し分子ロボット製作を目指したい。

卒業後は、福工大の大学院に進学する予定です。もちろん宮元研究室で「ナノシート液晶」の研究を継続しますが、微小管・分子モーターの研究に取り組んでいる北海道大学へも再び足を運んで、刺激に応答して動く新しい機能材料(分子ロボット)の開発を目指したいと思っています。分子ロボットは、体内幹部に薬剤を的確に運ぶDDS=ドラックデリバリーシステムの応用が期待されていて、僕もこの夢のある研究にさらに努力を傾けたいと意気込んでいるところです。
福工大工学部は、就職ばかりでなく教育研究にも力を注いでいて、その環境は素晴らしいものがあります。理系としてのチカラを高められる大学ですので、興味のある人は、福工大で研究に取り組んではどうでしょうか。

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