FIT工学部のたしかな教育と研究 FIT工学部研究室最前線

電子情報工学科 片山研究室 片山 龍一 教授

研究内容

新規な機能性光学素子の研究及びその素子を用いた
光システムの研究。

この研究室は、いわゆる「光」を使った研究に取り組んでおり、応用光学や量子光工学が対象となる分野です。各種の光システムに新たな価値を付与する新規な機能性光学素子、またその機能性光学素子を用いた高機能・高性能な光システムが研究の柱であり、具体的に学生は、立体映像や干渉フィルター、回折光学素子などの研究を行っています。
この研究が進めば、SF映画で見るような現実感のある立体ディスプレイ、あるいは高精度な3次元計測、ブルーレイディスクをはるかに超えた大容量記録装置などへの応用が考えられます。

片山研究室の魅力を
堤太郎が語る

電子情報工学科4年

堤 太郎さん

出身:
福岡県立 朝倉東高等学校

入学動機は、光学分野を学べる電子情報工学科があったから。

以前から、テレビやパソコン、あるいはカメラなどに非常に強い興味を持っていました。次第に、プログラミングやパソコンと光の分野(光学機器、光学)への興味が増幅していったことから、大学へ進学してこの分野を学んでみたいと思ったことが入学のきっかけになりました。
福工大を選んだ理由は、光学分野を学べる工学部・電子情報工学科があったからで、高校の先生から、光学系の授業や研究室があるという話をお聞きしたことが入学動機に結びつきました。電子情報工学科を選んだのは、4年間を通してプログラミングをじっくり学ぶことができるからです。電子情報の電子には「ハードウェア」、情報には「ソフトウェア」という意味がありますが、そのハードウェア・ソフトウェアの2つを同時に学べる点も電子情報工学科を選んだ大きな理由といえます。

文献から知識を吸収したり、プログラミングを行ったり、各自のテーマに向けた基礎研究を行う学生たち。

光学素子によってレーザー光を所望の形状へ変換させる研究。

研究室は、「光」についての研究に取り組んでいます。学生の研究テーマは、「立体映像」や「干渉フィルター」、「回折光学素子」など様々です。立体映像にもいろいろと種類があり、左右の目で違う像を見て立体に見せるものや、光の強度と位相によって立体に見せるものもあります。干渉フィルターは、特定の色(光の波長によって色は変化する)を反射させたり透過させたりできることから、この特性を活かす研究を行っています。どの研究もプログラムなどを用いてシミュレーションや設計を行い、さらに実際に専用機器を使用して実験を行うこともあります。
今、私が取り組んでいるのは、回折光学素子によってレーザー光を所望の形状へ変換させる研究です。レーザー光などの「丸い断面の光」をある光学素子に当てることによって、光はたとえば「四角形の断面(所望の形状)」に変形します。私は、光を所望の形状にするための光学素子のパターンを数値計算で求めています。この研究をプロジェクターに応用すれば、今までのプロジェクターよりも明るく投映することができます。

先輩方の研究成果物。光源に偏光板とフィルムAを置くとある色の模様が浮かぶが、もう1枚のフィルムBを置くと最初とは違う色の模様が浮かび上がる。

同じく先輩方の研究成果物。中央のホログラムに光を当てると「キャラクター」や「自動車」が立体的に浮かび上がる。

学生の発表や先生の話によって知識や向学心が増幅。

この研究室は光に興味があるならば、ある程度は自分がしたい研究に取り組むことができます。また研究の中で分からないことがあれば自分で調べる環境も整っており、片山先生への質問も可能です。片山先生は私たち学生が研究で行き詰まったときに質問に伺うと、分からないところを簡潔に説明してくださいます。そんなときは、やはり先生の知識量の凄さを思い知らされます。
私自身は光に興味があったので、人の発表を聞いたり先生の話を聞いたりすることで、たくさんの刺激を得ることができています。また、研究を進める際には光学の知識が必要となるので、自主的に参考書などを読んでおり、これによって光学の知識がさらに深まっています。1週間の成果を発表するゼミも、苦手だったプレゼンテーション力を付ける有効な時間になっています。

レーザー照射→レンズを通過→ミラーで反射→ホログラムの物体が浮かび上がるという光学実験の光軸を調整中。

レーザーを使って物体の立体像を記録再生する実験。「馬」の像が浮かび上がるが、レーザー光の位置を動かすと馬の向きが変わる。

大学院へ進学して引き続き光学素子の研究に取り組みたい。

入学当初から大学院に進学することを決めていたため、研究テーマは学会での発表に通用する現テーマを先生から勧められました。ですから現在の取組みは基礎的な研究として位置づけており、大学院でも研究を継続しながら、基礎研究の成果を実際にプロジェクターなどに応用したいと思っています。卒業後の進路としては、プロジェクターやディスプレイなどの映像を出力する機器を開発・設計する仕事をしたいと考えています。
福工大は少人数制を採用しているので、授業で分からないところがあれば先生に聞ける「距離の近さ」が魅力です。また電子情報工学科の利点は、ソフトウェアとハードウェアの両方を学べることです。ですから就活の際には両分野を目標に設定することができ、可能性も広がります。もちろん就職課の方々も大きな強みです。学生一人ひとりに対してしっかりサポートして頂けるため、有意義な就活ができます。

光が通る穴を加工した素子(ヘッド)をレーザーポインターに装着して照射すると、模様が現れる。この模様は、あらかじめ計算して加工した素子によって出現する。

B棟で実験中の学生。レーザー光をスリットに当てて、そのスリットによる光の回折パターンをCCDカメラで確認する。

研究テーマの実験のためのプログラムを組む堤くん。MATLABという数値計算ソフトを使用。

研究室では、各自の研究テーマの進捗状況・成果などを報告するゼミが開かれる。「裸眼3D技術の開発」をプレゼン中の学生。

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