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動物園スマホアプリの構築に関する研究

分野
マルチメディア、ヒューマンインターフェイス
キーワード
スマホアプリ、拡張現実(AR)、画像処理技術、インバウンド
情報工学部 情報通信工学科

准教授 石田 智行

研究概要

1.研究背景

 私たちの身近にある動物園や水族館は、希少生物の個体数の確保や動物の住んでいる場所、生態に関する知識の提供など、娯楽施設としての役割だけではなく、希少生物の個体数の確保を行う「種の保存」、動物の住んでいる場所や生態に関する知識の提供を行う「教育・環境教育」、動物にとって住みやすい環境を調べる「調査・研究」といった生態系の保存や教育に関する役割も果たしている。しかしながら、近年、動物園や水族館などの施設ではレジャーや娯楽施設の多様化、施設の老朽化や少子化などの影響により来園者数が減少傾向にある。
 その一方で、近年、日本を訪れる外国人観光客(インバウンド)が増え、日本政府観光局(JNTO)が発表した2016年の訪日外国人観光客は2,000万人を超えている。そのため、動物園や水族館などの観光施設においても多言語化対応を行い、来園者の増加に結びつけていくことが求められている。しかしながら、新たにパンフレットや案内板を多言語化対応することは、表示スペースや設置コストなどの観点から容易ではない。
 このような中、近年急速に普及した高い処理能力を備えたスマートフォンやタブレットといったモバイル端末を利用し、実際の風景に情報を重畳表示させるAR(Augmented Reality)技術を用いた多言語化サービスが注目を浴びている。

2.動物園スマホアプリの概要

 本研究ではマーカレス画像処理拡張現実技術により実際の動物案内板をカメラでかざすことで現実空間に翻訳された案内板のARを重畳表示し、外国人来園者への支援を行うスマホアプリ(図1)を開発している。また、Beaconによる動物クイズ配信機能や動物園内に隠れている動物キャラクターを収集する機能も実装し、一般来園者に対しての動物園散策支援を行うものである。

図1:動物園スマホアプリ

利点・特徴  本研究では、マーカレス画像処理拡張現実技術によるインバウンド対応型スマートフォンARアプリの開発により、実際の案内板に対して手を加えずに多言語情報を付加することを可能としたアプリケーションを開発している。また、Webシステムの利用により、スマートフォンアプリケーションで利用するコンテンツのリアルタイムな更新を可能としている。
応用分野  本研究は、動物園を対象としてインバウンド向けのスマホアプリを構築しているが、インバウンドが訪れるであろう様々な観光施設への応用が可能である。