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医療触診訓練や手術シミュレーターを対象とする
計算医工学に関する研究

分野
計算医工学、教育工学
キーワード
医工連携、メッシュレス、変形解析、触診、教育、粒子法、有限要素法
情報工学部 情報システム工学科

教授 利光 和彦

研究概要

1.研究背景・目的

 医学・歯科教育において、リスク回避、教育時間などの観点から、触診の実地教育の機会は非常に限られたものとなっている。本研究は、患者それぞれの症例に対応したバーチャルモデルを触診することで、患者に影響与えることなく触診技術などが習得できるシステムの開発を目的とする。

2.研究内容

 生体形状を離散的な点群で表現し、点群モデルを有限要素モデルに変換することなく解析に用いる解析法(メッシュレス法:MLM)を開発している(図1)。
 具体的には、点群モデルを用いた解析計算において、バネ要素を用いて計算量を低減する独自の変形解析手法(バネ要素を用いた局所メッシュレスモデル:図2)を用い、バーチャルリアリティ(VR)触診システムに適用した。現在は、頭頸部モデルに対して、点群モデル化及び変形解析を試験的に行った。図3に開発中の触診訓練シミュレーターを示す。通常のPC及び力覚応答装置として、市販の3次元力覚入出力デバイス(3D Systems Corporation社のGeomagic Phantom)を使用して、スムーズな触診操作が可能となった。
 現在は、より計算精度の良い粒子法による解析を試みている。

図1:頭頸部計算モデル

図2:バネ要素を用いた局所簡易メッシュフリーモデル(独自に考案)

図3:バーチャルリアリティ触診訓練システム

3.今後の展開

 本手法が一般モデルに適用できるようになれば、有限要素法解析では難しい、患部を切り取る操作などに対応できる拡張性を持つ。

利点・特徴
  • 点群モデルを解析に用いることで、有限要素解析に比べてモデル適用性がよい
  • PCレベルでのVR触診システムを構築できる可能性がある
応用分野
  • 医療分野における医学生などの教育
  • 生体のような柔軟な変形対象を扱うオペレータの教育