(1)教育目標と特色
本学科は、既設の経営管理、経営情報、生産管理の諸分野からなる管理工学科経営管理システムコースを基礎に、情報の応用分野を強化して一つの学科を再編した。これにより管理工学基礎、管理情報システム工学、生産管理システム工学の3専門学科目を設け、情報化・国際化の進む現代社会で情報処理と情報伝達のための語学力を備えた企業の生産管理と情報管理技術の素養を持つ人材の育成を特色とする。
管理工学基礎では、機械、電子、電気等の工学の基礎を教え、その上で情報処理の基礎から一般的応用までを豊富な講義と演習で学習させる。
管理情報システム工学では、情報と経営工学に必要な数学の基礎を教え、計算機工学とマイクロコンピュータ工学によりハードウェアの理解を深めさせる。そして、コミュニケーションのためのメディアと言語処理、データベースについて教授する。
生産管理システム工学では、経営学の中での生産管理工学へ専門領域を絞り、人間工学、生産システム工学、環境管理、品質管理、信頼性工学を教授する。
とくに本学の地理的条件に鑑み、東アジアを見据えた企業の国際展開に対応し得る素養を培うためコンピュータネットワークを利用した通信ならびに外国語の教育を十分な演習を通じて行い、国際的な幅広い素養をもった人材を育成するユニークな教育課程とする。
さらに、高齢化社会を迎え、企業で生産活動に従事する労働者の予防的な健康管理と職場の環境管理が生産の真の効率化に要求されるが、そのための基礎となる人間健康学と環境管理学を指向している点にも特色がある。
(2)教育方法と履修指導
本学科は、高度に情報化・国際化が進んでいる現代社会における企業活動において生起する問題を解決するために、工学基礎と管理工学基礎に基づき、管理情報システム工学と生産管理システム工学の学科目を設け、実験とゼミナール、関連科目で補い、ビジネスにおけるコンピュータネットワークを使用した効率的情報処理能力、管理能力を培うための基礎知識を教育する。
そのため、システム開発型・情報管理技術者指向モデルと、生産技術習得型・職場管理者指向モデルの二つのモデルを設け、履修指導を行う。
「情報管理技術者指向モデル」は、共通の科目の上に、電子工学、計算機工学、マイクロコンピュータ工学を履修し、コンピュータのハードウエアに関する技術を習得した上に、情報処理・伝達手段を理解させる。
「職場管理技術者指向モデル」は、共通の科目の上に、生産管理論、経営計算論、オフィスオートメーション工学、生産システム工学、環境管理論、人間工学、労働法を履修し、コンピュータを利用した企業の生産管理技術を理解させる。