松尾研究室では、主に以下の研究を行なっております。
- 静電誘引形インクジェット方式の基礎と応用に関する研究
- インクジェットの原理を応用した記録装置は写真画質を持つ程に完成されました。現在は、記録装置以外への新たな応用研究が試みられています。例えば、再生医療や生産技術さらに食品関係など、これまでインクジェットとはあまり縁が無かったような分野です。
- 実社会に基づいた次世代インターネット開発に関する人材の育成(企業との共同取組み)
- 実社会から要求される様々な課題を学生の目から見た考え方と企業の方一緒に話し合って課題解決の糸口を見出そうとする試みを行なっています。
静電誘引形インクジェット方式とは
プラス電圧をかけたノズルから出るプラス電荷を帯びたインクが、出口付近に仕掛けられた対向電極(マイナス電極)に反応し、引き寄せられる形でインクが飛び出します。つまり、
- (1) ノズルにプラス電圧、出口付近の対向電極にマイナスの電圧をかける
- (2) ノズル内のインクがプラス電荷を帯びる
- (3) マイナス電極に誘引されて、インクが飛び出す
という仕組みのインクジェットです。
特徴・メリット
静電誘引形インクジェット方式には次のような特徴・メリットがあります。
- 従来のインクジェットよりも、大きな内径のノズルを使用できる
- - 扱えるインクの幅が広い(高粘性のものでも使用可能)
- - 目詰りしにくい
- 従来型よりも飛び出す粒子が微小、かつ均一化した銀杏葉状を形成する
- 一度に多くの微細なインクを飛翔させるため、コーティングに向いている
- - もちろん、狭い面積にも十分対応可能(参考:印刷例)
- 静電塗装と比べて、インクの無駄が少ない(マスキングが不要)
- 装置が非常に簡単
印刷例
この画像は(図1)に示したインクの飛んでいる状態をうまく制御することによって実現しています。従来型よりも広面積への塗布に向いている。精細な画像の描画にも十分適用できていることがわかります。
研究テーマ
松尾研究室で行なっている研究テーマを紹介します。詳細についてはお問い合わせください。
- 各種光源(He-Neレーザ、ナノライトなど)を用いた飛翔物体の観測、および画像処理解析
- 描画精密ロボットの基礎的な研究
- 次世代プリンティング技術の基礎と応用に関する研究