博多古謡


しょうさいさんの思いつき

高い山から 握り飯ば 落といたりゃ
烏よろこぶ わしが手もとは どうじゃいなと
呆れふんまたがって、とーちめーんぼ とちめんぼ
しょうさいさんの 思いつき
さーさ 持ち込め持ち込め

宰府詣りに 反り橋渡って 中の橋
お手を叩いて 弁当の残りを 投げ込んだりゃ
鯉や小鮒が 口あけて わふわふ
しょうさいさんの 思いつき
さーさ 持ち込め持ち込め

放生会詣りの 幕の内の 賑わいは
三味を弾くやら 太鼓を打つやら 踊るやーら
夜は花火の 星下り星下り
しょうさいさんの 思いつき
さーさ 持ち込め持ち込め


博多の四季

春の博多は 花に包まれ 荒津山
ほかにないぞえ 松囃子
恵比寿大黒 三福神や 稚児の台
やっとなー よーいよい

夏の博多は 祇園祭りの山笠や
そろう法被の 粋姿
見るも勇まし 若い衆の 台上がり
やっとなー よーいよい

秋の博多は 箱崎八幡 放生会
幕の内には 三味太鼓
さす手 引く手の 舞の姿の 晴れ衣装
やっとなー よーいよい

冬の博多は 東公園 十日恵比寿
引いて本くじ 大当たり
かつぐ福笹 大判小判に 大俵
やっとなー よーいよい


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田中卓史

_since July 2005