力の釣り合い方程式

ニュートンの第2法則 を使うためには,剛体に作用する力を決め,合力(F)を求める必要があります. そこで,バネと質量で構成される振動システムを各要素に分解することにします.

現段階では,バネ/質量システムは摩擦がない水平な平面に乗っており, 重力の影響が無視できると仮定します.

釣り合いの位置では,バネは伸び縮みしておらず,質量も止まっています. 質量が釣り合いの位置からx(t)動きますと,バネもまたx(t)伸びることになります. したがって,バネの端には,大きさが等しく方向が異なる(F)が作用します.Fはバネ定数をkとしますと, F = kx(t)と求められます.

ニュートンの第3法則より,作用力と反作用力とは等しいはずです. したがいまして,図示しましたように,質量にも力Fが作用することになります.

したがいまして,力の釣り合い方程式は,

ここで ニュートンの第2法則 を用いますと,質量の運動方程式は,以下のように表すことができます.

x''(t)は,x(t)から求められる下向きの加速度です. 質量に作用する力は上向きですから,-kx(t)になります..

重力の効果

もしもバネ/質量系が垂直にセットされている場合には,重力の効果を考える必要があります. この場合には,質量が釣り合っている位置,並びに釣り合い位置からx(t)変位した各場合について,重力を考慮して力の釣り合い方程式を作る必要があります.

始めに,質量が釣り合って静止している場合を考えます. この場合,バネは質量を支えていますので, d だけ伸びることになります.
定義しましたように,釣り合って静止している状態を考えていますので,質量に加速度は作用しません. したがって下方を正の方向と考えますと,ニュートンの第二法則から運動方程式は以下のようになります.

釣り合いの位置から質量がx(t)だけ変位した場合,バネの総変位量はx(t)+ d になります.ですから運動方程式は

運動方程式は次のように広がることになります.

しかし,釣り合いの位置では以下の関係が成り立っています.

このように,重力の効果を考えた場合にも, 重力の効果を無視したときに得られた運動方程式と,同じ式に帰着します

これは重要な結果です. つまり釣り合いの位置を基準にして質量の変位を測りますと,運動方程式は重力の影響を受けないということを教えてくれています.