非減衰振動

初期の外乱によって自由に振動する,バネ/質量系を想定します.

静止して釣り合った位置からの質量の移動量を, 時間tの関数としてx(t)と表すことにします.

バネ定数kが線形な場合,バネに生じる力はP=kxになります.

任意の時間tの時,バネは静的な釣り合いの位置からx(t),図に示した正の方向に変位しているとします. この場合,質量にはバネから-kx(t)の力が作用することになります.

したがって力の釣り合い方程式 ニュートンの第二法則 を用いると以下のように表すことができます.

式(1)は,運動方程式と呼ばれています.この式は 系全体に重力が作用した場合にも同じになります.

運動方程式の解は,次のようになります.

x(0)は静止して質量が釣り合った位置からの初期変位,x'(0)は初期速度です. は非減衰振動数 (the undamped natural frequency) と呼ばれ,以下のように求められます.

ちなみに初期速度x'(0)が零の場合には,運動方程式の解は以下のようになります.

注意
非減衰固有振動数は初期状態や振幅には依存しないで, 質量とバネ定数(剛性)によって決まります.

プログラムを走らせて,確かめてみてください.

またあなたの理解度を右のプログラムで確かめてみてください.