第9回 AL実践研究会「アイスブレイキングとチームビルディング~ウェルネス科目における実践例~」を開催しました(2/21)

第9回 AL実践研究会「アイスブレイキングとチームビルディング~ウェルネス科目における実践例~」を開催しました(2/21)

2020年2月21日(金)、「アイスブレイキングとチームビルディング」をテーマに第9回AL実践研究会を本学E棟R1教室にて開催しました。

AL実践研究会は、授業での実践事例やその成果について、教員間の情報共有の場として実施されているものです。今回は、教養力育成センターの楢﨑兼司先生を講師とし、教職員等21名(教員13名、職員8名)が集まり、ウェルネス科目での教育手法を事例に、講義の中で活用できる「場づくり」のTipsと活用例について学ぶ機会となりました。

楢﨑先生から、授業の導入時やPBLを含むアクティブラーニング実践の際に有用であると考えられる、アイスブレイキングやチームビルディングについては、グループワークの手前のところで場が凍っている状態、学生がリーダーシップやフォロワーシップを発揮する前の状態において、体を動かす中で、場や敷居の壁を下げる効果があること、さらにソーシャルスキルを実感することがねらいであることの説明がありました。その上で、授業で使用しているグランドルールが紹介されました。

まず、アイスブレイキング2種類(ホッパー、カタルタ)を体験しました。ホッパー(チューブ型浮き輪を小さく切ったもの)は、2人1組で同時にホップ(弾く)&キャッチすることで、軽く体をほぐし楽しい雰囲気づくりをねらいとしたワークです。狙った方向にホッパーが飛ばずに、自然と身体の動きと会話が発生し、チームでの一体感を感じました。また、カタルタは自己紹介やディスカッション、ブレインストーミングをねらいとしたもので、「カタルタ」というカードに書かれた接続詞に従って、即興で自己紹介を考えることで、形式的になりがちな自己紹介に変化を持たせる効果を感じました。

続いて、チームビルディングとして、ボールを用いたアクティビティを行いました。これは未知の課題に対してチームでの解決を試みる経験を通して、プロジェクトワークについての気づきを得ることをねらいとします。2チームに分かれ、フリースボールを全員の手にたどり着くまでの時間を競うというシンプルなワークですが、改善を重ねた結果、回を増すごとに時間を短縮することができました。このワークを通じて、①何が起きたのか?②何がそうさせたのか?③実課題との共通点は?また、実課題にどのように応用できるのか?についてチームで振り返りました。

総括として楢﨑先生から、今回のアクティビティでの「トライ&エラー」を通して、他者を理解し配慮しながら、課題と対策を繰り返すものであり、プロジェクトワークに必要な場づくりや他者とのやり取りの気づきをねらいとしたことが述べられました。また、これらのアクティビティと実課題(授業での演習やプロジェクト)との違いとして、ソーシャルスキルに加えて、実課題に取り組むための知識やスキルが土台として必要であることの説明がありました。

質疑応答では、ワークに入れず固まってしまう学生への対応について、「チャレンジ・バイ・チョイス」で学生自身にどこまでチャレンジするかを委ねること、たとえ発表できなくても選ばせるだけでもその子にとってのチャレンジであり、結果として言動が変わることもあると述べられました。また、チャレンジ目標が非現実的な(高すぎるor低すぎる)学生の対応については、チャレンジゾーンの意味を先に伝え、チャレンジの意義を学生が理解することが重要であることが示されました。

最後に、藤岡教務部長より、今回のアクティビティを本学の1年生全員が体験しているということを我々はどう生かすか、また今回の気付きを参加者個人に留めず、周りに広げていく意義と役割があることが述べられました。謝辞とともに、今年度で補助期間が終了するAL型授業推進プログラムの引き続きの協力依頼があり、予定時間いっぱいでの閉会となりました。

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