革新的な環境調和型製錬プロセスで持続可能な資源循環の実現を目指す

主要研究テーマ
- 1フッ化水素酸を用いない低環境負荷の
タンタル・ニオブ製錬プロセス - 2鉄鋼製錬で発生する副産物の資源化促進
(電気パルス粉砕・磁力選別法) - 3アンモニウム塩を副原料とした新しい
鉄鋼製錬プロセス(脱炭素・未利用資源活用)
研究テーマMain Research Themes
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主要テーマ1フッ化水素酸を用いない低環境負荷のタンタル・ニオブ製錬プロセス
レアメタルのタンタル(Ta)とニオブ(Nb)を含む鉱石は難分解性であるため、現在の製錬工程ではフッ化水素酸(HF)を用いて溶解しています。しかし、HFは死亡事故も起こっている極めて危険性の高い毒物であり、廃液処理で発生するスラッジの処理も厄介な問題です。近年、本研究室では、HFを使用しない画期的なTa、Nbの製錬法を開発しました。
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主要テーマ2鉄鋼製錬で発生する副産物の資源化促進(電気パルス粉砕・磁力選別法)
鉄鋼製錬では原料に由来する鉄以外の成分をスラグとして除去しています。スラグは工程によって組成が異なり、例えば製鋼スラグには戦略資源のリン(P)やマンガン(Mn)が、ステンレススラグには環境規制物質のクロム(Cr)が含まれています。本研究室では、これらの成分を電気パルス粉砕法と磁力選別法によって効率的に分離する研究を進めています。
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主要テーマ3アンモニウム塩を副原料とした新しい鉄鋼製錬プロセス(脱炭素・未利用資源活用)
日本で排出しているCO2の10%以上は鉄鋼業で発生しています。CO2の主な発生源である石炭の代わりに水素、アンモニア、電気などを使用する新製鉄法が国家プロジェクトとして進められていますが、低品位鉱石の活用、スラグの資源化、石灰石由来のCO2の削減などは別の課題として残ります。本研究室では、これらの課題をも解決し得る革新的な製鉄法を提案しています。
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その他の研究テーマ
- 電炉ダストの大幅な削減を可能にするプロセス
- 軽石の海洋還元
研究内容 紹介動画
新着情報What's New
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海外研修
M1の糸山依吹君が資源・素材学会の海外研修プログラム(オーストラリア)に選抜され、参加しました。詳細はこちら(外部リンク)
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メディア
J:COMチャンネル福岡の番組「ジモトトピックス~福岡~」に出演し、鉄鋼スラグからのリン回収の研究について紹介しました。詳細はこちら(外部リンク)
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学会表彰
B4の池田 賢斗君(研究テーマ「Fe3C量産技術の開発」)、B4の大庭 広汰君(研究テーマ「ステンレススラグの無害化」)が、日本金属学会・鉄鋼協会 九州支部優秀学生賞を受賞しました。
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学会表彰
B4の糸山 依吹君(研究テーマ「アンモニウム塩を用いた製錬方法の研究」)が、資源・素材学会 九州支部 Outstanding Student Award, Kyushu MMIJを受賞しました。