「見通し」からはじまる調整
【自己調整&やる気を上げるテクニック
・4ヵ月カレンダーを使って、先を見通すことを促す
・学習方法のイメージをはっきり持てるように現物で示す
9月下旬に、学習方法に悩んでいる学生さんを対象とした自己調整学習のワークショップを実施して、その後、そのうちの数人から個別に相談したいという連絡がありました。「連絡をする」こと自体、すでに自己調整が回っていることなので嬉しく思い、話を聞くことにしました。
話して感じたのは、彼らに共通的に必要なことは、先々を見通して調整の意識を働かせるということです。
アプリやウェブ上のツールを使って、スケジュール管理はしていると言うけれど、見るのは、その日または1週間以内の予定に留まるとのこと。先々の予定や計画を確認するには、スクロールしないといけないので、ほとんど見ないし、考えていないとのことでした。そして、そんな感じで日々を過ごしていると、あっという間に試験期間になってしまって慌てて、うまくいかないことが多いそうです。
そこで、テーブルに置いてあった卓上カレンダーをビリビリと破り、4か月分並べて「4ヵ月カレンダー」を作って、こういうものを壁に貼って見るように言いました。アナログな方法ですが「可視化」からの「意識化」に繋がります。
それから、学習方法の相談を受けるときは、言葉だけではなく方法のイメージが沸くように示すことも大事です。実際に「どうやればいいのか」が見えることで行動が生じやすくなります。小さいことですが、チリツモです。