H27年度「クラス・サポーター(CS)合宿」を行いました

H27年度「クラス・サポーター(CS)合宿」を行いました

 3月17日(木)・18日(金)の2日間、グローバルアリーナ(宗像市)にてCS合宿が行われ、平成28年度の授業でCSとして活躍を期待されるCS候補学生のうち38名が参加しました。
 今回のCS合宿は、本学「AL型授業推進プログラム」(H26年度文部科学省大学教育再生加速プログラム採択事業)の取組の中で、AL(アクティブラーニング)型授業進行の効率化と学習深化を目的とするCSを育成するための事前研修として行われました。なお、この合宿は、宮本知加子先生、小田部貴子先生(FD推進機構就業力プロジェクト室特任教員)の指導・助言のもと、CS経験のある学生スタッフが中心となって、プログラムを計画・運営しました。今回の目的である、ファシリテーションやCSの活動内容についての理解と心構えを身につけ、来年度のCS導入授業においてグループ学習のファシリテートやピアラーニングを促す役割が期待されています。

【1日目】
 本部棟1階Cultivation-Site R1教室に集合し、まず初めに先生より運営スタッフ学生が紹介され、CS合宿の目的の確認、CSの役割について話がありました。グループ学習に先輩としてどのように関わっていくのか、学生も真剣に聞いていました。
 

 次に、ウォーミングアップとして、自分の趣味や人生で一番力を入れたこと、自分を一言で表すと、などを記入した用紙を元に自己紹介を行いました。最初の緊張もほぐれ、初対面とは思えないほど和やかな雰囲気で話も弾みました。
 

 続いて、卒業する4年生のCS経験者の先輩と共に、グループに分かれ、グループの共通点を探し出し皆の前で発表しました。この中で、先輩がファシリテーター役を務め、いかにグループ内での会話を円滑に進め、皆が意見を言いやすい雰囲気を作るか、発表の役割分担決めなど、自然体で実践してもらいました。面白い意見も飛び出すなど、大いに盛り上がりました。そして、後輩たちへ、「CSは教える立場で物事を見ていき、教えることで知識も定着し、自分の力にもなるので、頑張ってください。」「これからCSをやっていく中で、この合宿でのつながりが大事になっていくので、この出会いを大切にして、これから2年間、3年間を大切に過ごしていってください。」など、自らの経験をふまえた熱いメッセージが贈られました。
 

 この後、グローバルアリーナへと移動し、課題解決グループワークが行われました。これは、各自に配られたカードの限られた情報を組み立て課題を解決するワークで、グループ内でのコミュニケーション、情報共有、役割分担などが重要となります。まずは自分達でワークを体験したのち、振り返りとして、①グループワークをスムーズに行うための要素とは何か、②CSの立場としてのグループ内の雰囲気づくり、学びが進む状況とは何かをグループごとに発表し、考えを深めました。
 

 夕食後、インターンシップ報告会と懇親会が行われ、和やかな雰囲気の中、1日目を終えました。

【2日目】
 始めに、ウォーミングアップとしてラジオ体操と簡単なゲームで頭と体を起こしたあと、ファシリテーション・ロールプレイが行われました。これは、各グループ内で、2つの場面(やる気がある人と無い人がいる場面、雑談ばかりの中1人だけ真面目な人がいる場面)を想定したディスカッションを行い、CSが関わる場合とそうでない場合の違い、グループディスカッションがどのように進んだか、CSの役割はどうすればもっと良くなったかなどを話し合いました。このワークを通じて、困っている人に自分から質問をする、目線を合わせる、悪い人に直接言うのではなく周りの空気を変えていくことが大切、など様々な意見が挙げられました。それを踏まえ、宮本先生から、授業を受ける学生が主役であり、やる気のある人無い人、雰囲気も違う色々な学生がいるが、そこをどのように繋げていくのかが大切である、との話がありました。
 

 次に、藤岡先生(情報工学部システムマネジメント学科)より、「CSとして授業前、授業中、授業後に何をすべきか?」と題し、講義がありました。教員視点からは学生が「熱中、夢中」できる授業を作りたい、それをサポートしてもらうCSには、①準備(知識を付ける)②配慮(遠慮とは違う)③平等(全員に気を配る)を心掛けてほしいとのお話がありました。今年度活躍したCS学生のインタビューから具体的な内容も聞け、講義後はグループごとに質議応答を行いました。「一人で考えるのではなく、まずは先生との情報共有を」との言葉を戴き、自分自身に置き換えた具体的なイメージがつかめたようでした。
 

 昼休みをはさんで、まず教務部長の松尾先生より「CSに期待すること」としてご挨拶をいただきました。「先生とCSとの信頼関係が大切であり、ぜひ学生の立場から改善点やアイディアなどをどんどん言ってほしい。一緒に授業を作り上げましょう。」と心のこもった温かいメッセージをいただきました。
 

 その後、「ファシリテーターに必要な力」と題し、グループ発表を行いました。グループごとに2日間のまとめとして用紙に記入し、思い思いのスタイルで発表しました。広い視野や知識、コミュニケーション力、気配り、信頼、気持ちなど様々な要素が挙げられました。ご覧になった松尾先生からも、「皆さんとだったら一緒にやっていきたいと思いました。この思いを活かして、続いていくように支援していきたい。」とのコメントを戴き、学生たちの熱い思いが伝わったようでした。
 

 最後に、宮本先生から2日間のまとめとして、①この合宿では、日常的にファシリテーションができるようになるために、知識だけではなく、実際に経験を通して何が重要なのかを学んでもらうことをねらいとして行われ、体験的に学びを深めてくれたこと、②CSとして必要な力は、皆が発表してくれた内容に重要な要素がちりばめられており、それをまとめると、合宿を通して学んだファシリテーターとしてのマインドを基礎として、学んでいる学生が何に困っているかといった客観的な観察力、個人に働きかけるためのコミュニケーション力、そして、担当科目において必要な知識・スキルであること、③実際に、個々の授業にあてはめて考えてみると、受講生の「挑戦する力」「振り返る力」「楽しむ力」をサポートするために、目標設定をしたり、振り返りのために質問を投げかけたり、成長をフィードバックすることで、より学びを促進することができること、の3点、お話がありました。学生にとって、この2日間気づきを整理する時間となりました。
 

 締めくくりに、参加学生皆で輪になり、一人ずつ「CSとして実践していきたいこと」を発表しました。「笑顔で話しかけられやすいCSになる。」「困っている人がいたら気付いてあげられるようになる。」「みんなで楽しく学べるクラスの環境を作っていきたい。」など、一人一人が思いを伝え、2日間のCS合宿は充実感と希望の内に終了しました。
 

PAGETOP