H29年度「クラス・サポーター(CS)合宿」を行いました

H29年度「クラス・サポーター(CS)合宿」を行いました

 平成30年3月1日(木)・2日(金)の2日間、グローバルアリーナ(宗像市)にてクラス・サポーター(以下CS)合宿が行われ、平成30年度CS候補学生のうち35名が参加しました。
 今回のCS合宿は、本学「AL型授業推進プログラム」(H26年度文部科学省大学教育再生加速プログラム採択事業)の取組の中で、①アクティブ・ラーニング(AL)とは何かについて、理解する②CSの仕事内容や求められる役割について、理解する③ファシリテーターとしての心構えを身に付ける、という3つの目的で、CS学生を育成するための事前研修として行われました。なおこの合宿は、宮本知加子先生(FD推進機構特任教員)のプログラム作成・指導・助言のもと、CS経験のある学生スタッフが中心となって、ワークを計画・運営しました。

【1日目】
 E棟3階Cultivation-Site R2教室に集合し、まず初めに宮本先生より運営学生スタッフの紹介、CS合宿の目的とスケジュールの確認、CSの役割について話がありました。
 続いて、自己紹介を兼ねたウオーミングアップを行いました。出身地など質問に対する答えに応じて共通点のあるグループで集まったり、ベストパートナーを探してペアを組むなど、体を動かしながら徐々に緊張をほぐしていきました。またグループワークで、接続詞が書かれたカードを引きながら自分の趣味や休日の過ごし方などを紹介していくワークを通して、お互いを知るきっかけとなり話も弾みました。

 

 続いて、セッションに先立ち、学務部長の松尾先生より、CSはTA・SAと違い、単に知識を教えるだけではなく、その授業を受ける学生の、自ら学ぼうとする力、主体性を伸ばす役割がある、さらにクラス全体の雰囲気を良くする役割もある、本学の教育改革を進めるうえで皆さんは有能なパートナーである、とのお話がありました。
 

 次に課題①では、“アクティブラーニングに必要な要素とは?”というテーマで、各学部から参加していただいた教員6名と学生が、6グループに分かれて話し合いました。始めに、学生FDによって今年1月に実施された、学生の授業に関する意識調査アンケートの報告がありました。続いてグループでALの良い点・難しい点を学生の視点、先生の視点で付箋に書き出し、出た意見を全体で発表しました。それをもとに、ALの良い点を引き出すために必要なこと、どうすれば難しい点を良い方向へ変えることができるのかを話し合い、模造紙にまとめ、皆の前で発表し全体で共有することで、ALへの理解を深めました。
 

 最後に課題②では、それぞれ今日のワークを振り返り、明日の目標をカードに書き込みました。また4年生CS経験者から、自身のことを振り返り、目標を持って積極的に活動したり、振り返りを行う大切さなどのメッセージをもらいました。

 学内でのワークを終えた一同はグローバルアリーナに移動し、皆で夕食をとった後、懇親会では楽しいゲームで盛り上がり、交流を深めました。

【2日目】
 まず課題③のウォーミングアップでは、バラバラに置かれたカードを探し出し、隠されたメッセージ(同じ目線で、学生と接すること。相手の話を聴いてアドバイスをする。)を読み解くワークを行いました。皆で体を動かしながらカードを探し、組み合わせることで頭を使い、朝の眠気も吹き飛ぶようなワークとなりました。

 続いて課題④では、ファシリテーション・ロールプレイを行いました。これはCSとして授業の中でどのような動きをしたら良いのかを実践形式で考えるワークで、授業の場面別に設定されたロールプレイを実践した後、CSとしてこういう風に動けば良かった、こういう時の判断が難しかった、先生(役)に判断を仰げばよかったなどグループで意見を出しあい、発表しました。

 休憩をはさみ課題⑤では、これまでの課題を踏まえファシリーテーターとして何が重要であるかを個人で考え、他者に説明することで、お互いの考えを共有しました。さらに、アクティブラーニングにとって大事な要素について明らかにした上で、授業における必要なサポートについてグループで話し合い、午後の発表に向け画用紙にまとめました。

 お昼休みの後課題⑥では、“CSとして必要なサポートとは?”についてグループ発表を行いました。目指すCS像について寸劇風に発表したり、活動を一つの木に見立てたりとグループごとに工夫を凝らした発表となりました。

 グループ発表後に宮本先生から、「自主性」と「主体性」の違いについて、みんなに考えてもらう場がありました。自主性は決められたことを率先してやることだが、主体性は自分の意志で考えたり判断したりして行動することである、この主体性を伸ばしていくために、受講生の考えを深めるというステップをサポートしてほしい、CS自身も主体的に行動してほしいというお話がありました。さらに授業の主役は受講生でありCSはあくまでサポート役である、自分一人で決めようとせず先生と相談して一緒に授業を作り上げていくこと、後輩のよきモデルとなってほしい、とCSに向けた今後の指針となるメッセージが送られました。
 最後に円陣になり、一人ずつ2日間の学びやどのようなCSになりたいかを発表しました。学生の主体性を下から押し上げていけるようなCS、親しみやすいCS、信頼されるCS、ALを好きになってもらえるようなCSになりたいなど、思い思いの言葉で語りました。一人ひとりが自ら積極的に参加し、皆と協力しながら主体的に行動し、色々な気づきを得て、実践的に学びを深められた2日間となりました。

 以下、事後アンケートの感想(抜粋)
・本当に貴重な体験をさせてもらいました。信頼できるような仲間ができたと思いますし、CSに求められる力はもちろん、これから社会に出ても役に立つような力を培うことができたと思います。(1年生・男子)
・自分の行動(聴く姿勢、話す姿勢など)を細かく気にかけ、それをどんな時でも実践している先輩がいたので、そのような先輩になりたいと思いました。(1年生・女子)
・この合宿で、どのようなことを考えてCSとして行動したら、より良くなるのかを学ぶことができました。特に自分は場作りが大事だと感じました。今回のCS合宿で気づけたことは、本当にためになったと思います。(2年生・男子)

 

PAGETOP