第14回FD Café「授業外の学修について話をしよう!~教職員&学生懇談会」を開催しました(6/18)

第14回FD Café「授業外の学修について話をしよう!~教職員&学生懇談会」を開催しました(6/18)

 6月18日(月)「授業外の学修について話をしよう!」をテーマに、第14回FD CaféをE棟3階FDセミナー室にて開催いたしました。

 アクティブ・ラーニング(以下、AL)型授業では、学びを深めるため授業時間内だけでなく反転学習のように事前の講義内容の理解やディスカッションを行うためのリサーチなど授業外学修の重要性が高くなっています。今回のFD Caféでは、情報工学科 山澤一誠教授をファシリテーターとして、教員9名、学生8名、職員12名の合計29名が集まり、授業を受講している学生たちが授業外学修の重要性をどう捉え、どう取り組んでいるのか、学生と教職員との相互理解を深め、本学のAL型を中心に授業のあるべき展開を模索するため意見交換を行いました。

 まず、教育技術開発WG長の松尾教授から挨拶があり、「今回は教員と学生で教育の中身や学び方について双方向で意見交換できる貴重な機会であること、今日のテーマである授業外学修時間はAL型授業を推進している中でポイントとしてPBLや反転学習などを取り入れているが、これらの取り組みは学生が力をつけることに有効なアプローチなのか、見直しも含めて検討し、教育の中身の充実によりつなげていきたい。」とのお話がありました。

 グループワークに先立ち、学生FD(FIT-join)代表の豊福慶大さん(情報工学科4年)の進行で、教職員は「昔(学生時代)は○○でした」、学生は「将来○○になっていたい」というコメント付きでグループ内の自己紹介が行われました。

 本題では、山澤教授から授業外の学修の「位置づけ・目的」、授業外の学修について「する理由・しない理由」、FDとして「授業の改善(教員側)・その他の改善(学生・大学設備)」についてそれぞれグループで意見を出し合い、集約した意見を全体で発表し共有することが示され、学生と教職員合同の5名ごとにテーブルを囲んで、授業外学修について各自の考えや周りの学生の様子などをグループでディスカッションし、グループごとの発表と全体での質疑応答が行われました。

 グループごとの発表では、授業外の学修の「位置づけ・目的」については、単位を取るため、効率よく授業を理解するため、授業の理解を深めるためといった自律性が低いものから高いものが発表されました。授業外の学修を「する理由・しない理由」については、する理由は課題提出のため、必要に応じて自分の興味に応じて調べ物をすると、しない理由は授業で理解しているから、バイトなどで忙しい、授業外の学修を特に意識していないといったことが発表されました。最後に、授業の改善(教員側)やその他の改善(学生・大学設備については、授業外学修がなぜ必要なのか、そのレベル感をシラバスなどで具体的に示すこと、学生によって必要な学習量に差があるので、オーダーメイドのような授業支援を行うこと、FIT-AIMをどの授業でも活用し、学習習慣をつけさせること、まずは学生に自分がどのくらい理解しているのかを理解させること、授業が将来何に役立つかを説明し、授業に興味をもたせ、学生の意識を高めることなどが発表されました。

 グループからの発表を受け、山澤教授から事前にまとめた表を元にお話があり、「みなさんから出していただいた意見と重なる部分が多かった。教員側として特に大切に思うことは『学生の心構え(マインドセット)の変革』であり、授業がおもしろい、役に立つと思わせることができたら成功ではないか。そのためには、授業の目的を常々伝えることや宿題やレポートをどこまでやればよいのか明確なハードル設定をすることが必要ではないか、AL型授業とこの心構えの変革の接点について、引き続き教職員や学生と検討していきたい」との感想が述べられました。また、「学生が予習復習を気軽にできる環境やすべての授業が録画されるシステム、友達と相談できる環境づくりなどの検討も必要である」との意見がありました。

 質疑応答では、先生から「実際に皆さん1授業あたり1週間どのくらい勉強していますか?」と質問があり、学生から「授業によって偏りがあるが、PBLのような課題解決型の授業では事前準備から時間をかけるので、1授業あたり5時間くらい行うこともある。以前はあまり授業外では学修していなかったが、PBLで人に教えることがある中で、内容を理解して臨むことの必要性を学び積極的に学修するようになった。」との回答がありました。また、先生から「授業外の学修をしない理由として、バイトが忙しいという回答があるがこれについてどう思いますか?」という質問については、学生から「バイトを理由にしているが結局は時間をうまく使うことができていないのが原因ではないか、効率的な時間の使い方を学ぶ機会や、支援するツールなどがあったら助かる。」との回答がありました。

 最後に、FD推進室の長谷川次長から、「議論の中で、授業外学修をしない理由は具体的なものが多いが、する理由はなぜしないといけないのかが個人によって理解が異なることが見えてきた。AL型授業推進の目的に『能動的な学習態度の涵養』を掲げており、目の前の授業だけではなく、自分で主体的に学ぶことが広い意味でこれからの人生で重要だということが授業外学修につながってくるのではないか。自分で主体的に学ぶというマインドセットを学生が得られればと思っている。そのために今回の懇談会を一つの契機として、多くの学生に授業外学修の真の意味を伝えていければ、また、環境を整えていければと考えている。」との感想があり、ファシリテーターへの謝辞が述べられ、予定時間いっぱいでの閉会となりました。

*当日の様子はFIT Replay (学内専用)にも掲載しています。

アクセス方法:
アクセスURL https://replay.fit.ac.jp
または myFIT>授業支援>FIT Replay
「FDCafe」>>「第14回FDCafe…」を選択しご視聴ください。

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