平成30年度後期クラス・サポーター(CS)研修を実施しました(10/3)

平成30年度後期クラス・サポーター(CS)研修を実施しました(10/3)

 10月3日(水)、E棟3階R1教室にて、平成30年度後期クラス・サポーター(CS)研修を実施し、本年度(前・後期)CSとして活動を行う学生34名と、教職員6名が参加しました。これは「学びの促進者となるために」をテーマに、宮本知加子先生(FD推進機構特任教員、教育技術開発WGメンバー)がファシリテーターとなって実施したもので、「①日ごろ感じていることや不安に思っていることを共有し、協働した学びを体験する。②ファシリテーターとしての役割を確認し、今後の活動に活かすためのヒントを得る。③CS活動を通した自らの学びを振り返り、自己の成長を確認する機会とする。」の3つを目的として実施したものです。例年2月~3月に、新年度のCS候補学生を対象にCS合宿を実施していますが、活動年度中にCSが一堂に会して活動を振り返り、経験や考えを共有するという取組は今回が初めてとなります。
 

宮本知加子先生

アイスブレイク

 研修は、場の緊張をほぐすアイスブレイクからスタートし、本学のアクティブ・ラーニング(AL)の定義や、AL全学展開により「実践型人材」の育成を図ること、またCSがALをより効果的・効率的にするために期待されていることやファシリテーションとは何かについて、確認が行われました。
 

 続いてグループディスカッションに移り、参加者が3つのグループに分かれ、それぞれのテーマについて話し合いをし、グループでまとめた内容についてグループ発表が行われました。テーマは「A:(先生・学生との関係で)困ったこと、思いと食い違ったこと、準備が必要だったことなど」、「B:自分の能力が伸びたと感じること、できるようになったこと」、「C:今までのCSがいる授業において、CSが効果的だと感じる場面」の3つで、各グループ2人をCS役として選び、この2人が進行役となってグループディスカッションが行われました。
 

ディスカッション(テーマB)

ディスカッション(テーマC)

 各グループとも活発な話し合いが行われ、当初予定されたディスカッション時間を延長して発表へと移りましたが、多くの参加者が積極的に発言をする姿が見られたほか、後期に初めてCS業務を担当する学生から、CS経験者に質問をする場面もあり、活動から得た経験や学びをCS同士が共有する様子が見られました。
 グループ発表は、話し合いの内容をホワイトボードや模造紙にまとめて行われ、テーマAからは、専門科目ではCS自身の知識が不十分だったため、うまく質問に答えられないことがあったことから、前もって授業内容について予習する必要があること、授業担当教員と授業運営について予め打合せの時間を設けるのがよいこと、勉強しないといけないという意識を受講生に持ってもらうことが大事であることなどについて発表がありました。テーマBからは、CS活動を通じて相手のことを考える力(字を綺麗に書く、相手のために怒ることができる)、や発表力(人前で話をする、話をまとめる)、責任感(遅刻しない、自身の勉強を頑張る、これらによる自身の日常生活向上)を身に付けることができたとの発表がありました。またテーマCからは、CSの効果として、CSが補助的な立場としてグループワークに加わることで、グループ内で無意識に作られている壁が取り除かれ、雰囲気が良くなることでディスカッションが円滑に進むことや、CSの存在自体が受講生の集中力を高めること、CS自身の経験・知識を活かし受講者の視点からサポートすることで、受講生の不安解消につながること、またCSならではの距離感で受講生や担当教員と関係を持つことで、学生の理解度や本音などに関する教員の不安解消となることなどが発表されました。
 

グループ発表(テーマA)

グループ発表(テーマC)

 グループ発表に続き、宮本先生からCS活動をする上で一番覚えておいて欲しいこととして、授業の主役は「受講生」であり、受講生の学びを促進するための役割を取ること、授業のねらいは先生によってさまざまであり、CSとしてどのような動きが必要か、先生と話し合いながら進めること、「困り感」を持っている受講生もおり、受講生と先生の「繋ぎ役」になって欲しいことが伝えられました。また、授業で学びを促進するサポートとして、「進捗確認・相談」、「内省の促進」、「ポジティブフィードバック」、「目標設定」ということを意識し、ぜひ自身の活動にこれらを取り入れて欲しいことや、こうしたサポートが受講生のリフレクション(振り返る力)、エンジョイメント(楽しむ力)、ストレッチ(挑戦する力)がうまく循環することに繋がっていくとの話がありました。
 また、松尾敬二学務部長(教育技術開発WG長)からは、CSは教員と異なる視点を持っており、授業での困りごとがあれば何でも教員に相談して欲しいこと、それが授業改善につながっていくということや、クラス全員がCSであるような積極的な雰囲気に包まれた授業作りに力を貸して欲しいこと、そして、ぜひ教員と一緒に授業を作っていって欲しいことなどのメッセージが、参加者に伝えられました。
 最後に宮本先生より、1年生からよく「あのCSの先輩はすごい」という話を耳にするというエピソードの紹介があり、大学生活全般において後輩が憧れるような存在として、次を育てていくような気持ちを持ってCS活動に携わって欲しいこと、こうした先輩後輩のつながりが、大学全体の授業の改善にもつながっていくということが、参加者に伝えられました。

 

松尾敬二学務部長

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