新任教員FD研修会(第7回AL実践研究会)を開催しました(3/4)

新任教員FD研修会(第7回AL実践研究会)を開催しました(3/4)

 3月4日(月)、E棟3階FDセミナー室にて、新任教員FD研修会(AL実践研究会)を開催いたしました。本取組は、本学に採用後3年以内の専任教員および参加を希望する教職員を対象に、本学のFDの取組について理解を深めてもらうとともに、授業改善への意欲を高めてもらうこと、学内教員間のネッワーク作りのきっかけを得ることを目的として毎年開催されており、今回は9月に実施した研修会のピア授業参観の振り返りを行いました。

  今回の研修会では、新任教員8名の他、教職員7名の計15名が参加しました。まず教育技術開発WG長でありファカルティ・デベロッパー(以下FDer)の電気工学科の松尾敬二教授から自身で取り組んだ反転講義の成果報告がありその後、FDerの社会環境学科の藤井洋次教授がファシリテーターを務め、新任の先生方が本学に着任してからの授業の振り返りを行うグループワークが行われました。

 松尾教授から、福工大に着信した頃は講義の内容が学生に本当に伝わっているのだろうかといった疑問を感じ、新たに取り組んだ独自プリントとプロジェクターの連携等の授業における改善を重ね、現在は反転講義の導入を行っていることが報告されました。現在取り組んでいる電子回路Ⅰでの授業実践の報告があり、学生の学習意識を高めるため、十分な事前学習を必要とする反転講義をベースに、授業ではグループ学習を行い、グループ学習の促進サポートにCSを導入、学生が学んだことを体感できるよう実習、実験を取り入れることによって、学生の成績分布が反転講義(AL型授業)の導入前後で広がりが狭まり高位に移動したこと、試行錯誤の結果が学生の学ぶ姿勢に反映していることを実感したとの報告がありました。授業は受講者の理解度を反映した内容でなければならない、受講者の力を利用して理解を深めることも重要であり、今後はより、個々の授業改善と学科のカリキュラムとの整合性が求められるとのお話がありました。

 続いて、藤井教授がファシリテーターとなって、新任教員が本学に着任後実施した授業の振り返りについてワークを織り込んだ研修が行われました。

 まずは、2つのグループに分かれ、ピア授業参観と後期授業の振り返りをテーマとし「取り組んだ点や工夫した点」、「ピア授業参観で参考になった点や取り入れたい活動」、「上手くできなかった点」、「こんなことに困っている」といった点について付箋に書き出し、順に発表してグループ内で共有しました。次にグループ内で挙がった意見について、授業運営の課題に対してグループ内で互いに解決策やアドバイスを伝えるワークを行いました。最後に、「学生の知識・技能を高めるために、主体的な態度を涵養するために」をテーマとし、グループ内で共有しました。各グループで活発な意見交換や発表の様子が見られました。

 藤井教授から、「自分が教員になったころは相談できる方が限られていたが、今年着任された先生方は縁あって同じ年に着任されたので、ぜひ積極的に情報共有して頂きたい。自身が受けた教育を同じように学生に教えてしまいがちだが、時代の変化に合わせ改善が必要になってきているので、先生同士で課題を共有し互いに高めあってほしい」とお話がありました。

 質疑応答では、参加教員から「この機会を通じて、学科を超えて話ができて良かった。学科は異なっても課題は同じであることを感じた。問題意識を共有したことで、解決策に向けて今後考えを共有していきたい。」と述べられました。また、「ピア授業参観を行ったが、新人同士よりベテランの先生方と新人の先生で行い、ベテランの先生の意見を頂いた方が良いのではないか。」と意見がありました。それについて、松尾教授からはその視点は大切である、藤井教授からは新任同士だと分野も異なり意見を述べるのも難しい面もあるので、今後検討したいとの回答がありました。

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