工学部FD研修会(第8回AL実践研究会)を開催しました(12/18)

工学部FD研修会(第8回AL実践研究会)を開催しました(12/18)

12月18日(水)、「FIT-AIMの活用事例 ~振り返りを用いた学生の主体性評価と講義改善~」をテーマに、工学部FD研修会(第8回AL実践研究会)をE棟2F会議室にて開催いたしました。

*当日の様子はこちらをご覧ください(FIT Replay 学内専用)

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今回の工学部FD研修会(第8回AL実践研究会)では、電気工学科の北崎 訓先生を講師とし、教職員等43名(教員30名、職員13名)が集まり、学習ポートフォリオ(FIT-AIM)の活用についての実践例の紹介が行われました。

まず、着任当初より授業改善の一環として、学生にアンケートを行い、授業中にてフィードバックを行ってきたが、今年度からFIT-AIMを活用し、学生に毎回の講義の振り返りを行わせていることが紹介されました。FIT-AIMを活用し始めた理由として、従来から行っていた中間アンケートは紙媒体で確実に回答を回収できるが、集計や分析に時間がかかること、期中に学生のコメントを把握するのが1回になることから、各回毎に集計表示されるFIT-AIMによる振り返りに取り組んだことが述べられました。

実際の活用事例として、主に1年生を対象に毎回の講義で学生に期限を設けて授業の振り返りを促し、内容に応じてフィードバックを行うようにしたこと、利用率を上げるために課題とテストはFIT-AIMで返却していること、4段階評価での理解度把握、取り組み姿勢の把握に活用していることが紹介されました。さらに他の学生の回答状況を伝えることによって学生自身の理解度を認識させるように工夫したことが報告されました。得られたデータは学生の記入率などをエクセルで作成、管理しており、4段階の評価とコメントに着目したところ、同じ一年生でも文章の質が違うことが見えたため、コメントを数値化できるグーグルの機械学習を利用してコメントから感情分析を行った例が紹介されました。

これらの結果データから、入試種別で見ると点数と回答率では入試種別で差はなく、むしろ3教科型入試のばらつきが目立つこと、きちんと回答する学生ほど点数が高いという相関がみられたこと、理解と姿勢の平均では大きなばらつきはないが、姿勢については学生によって4段階の解釈が異なっていることが報告されました。また、回答率が高い学生の姿勢が高いかについては今の段階では相関がみえず、点数が高い学生の理解と姿勢の相関までは見えたことが報告されました。

講演後に全体での質疑応答が行われました。参加者から、「FIT-AIMを成績評価に反映させているとのことだが、具体的にはどのように行っていますか。」と質問があり、北崎先生から「次の授業日の17時までの期限内に回答した場合のみ10%反映させている。回答した学生だけ答案の開示をしているので、答案を見たいという学生の心理に働きかけ、7割以上は答えています。」との回答がありました。また、参加者から「自分の講義でも振り返りをさせているが、結果との乖離があるときにどうすべきか、どのように対応していますか。」との質問があり、北崎先生から「まずは個別で学生本人に自覚させる機会を設けています。」との回答がありました。そのほか、FIT-AIMに記載された内容を元に教員間での連携ができると良いのではないか、自分の授業ではまだ使っていないが波及効果でFIT-AIMを使っている学生がいる、とのコメントがありました。

最後に、村山工学部長から北崎先生へ謝辞が述べられ、盛況のうちに閉会となりました。

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