第7回FD Cafe「アクティブラーニングの可能性を探る」を開催しました

第7回FD Cafe「アクティブラーニングの可能性を探る」を開催しました

7月30日(木)、「アクティブラーニングの可能性を探る」をテーマに、第7回FD Caféを開催いたしました。

前回のFD Café(2/18)にて、アクティブラーニング(AL)実践事例視察報告として、山梨大学のICTを活用した完全習得学習型反転授業の事例をご紹介しました。本学においてもAL型授業推進プログラムとして授業アーカイブの導入を進めている中、今回は山梨大学より講師をお招きし、その活用を含めAL型授業運営のヒントを直接伺う貴重な機会となりました。

当日の配布資料および様子はこちらをご覧ください(FIT Replay)

 

会場となったα棟4階多目的ホールでは、教職員等63名(教員31、職員31、学生他1名)の参加者の熱心な視線が集まる中、森澤正之先生による講演「山梨大学工学部における反転授業を組み合わせたALの試み」が、続いて「本学におけるALの発展可能性」と題してパネルディスカッションが行われ、活発な質疑応答や意見交換が行われました。

森澤先生はご講演の中で、ご自身が取り組まれてきた反転授業を組み込んだアクティブラーニングの試行方法と結果について説明くださいました。その中で反転授業の講義動画は10~15分程度が効果的であること、事前学習を「予習(=対面授業において再度同じ内容を扱う)」ではなく、「本習(=事前学習を終えていることを前提に対面授業を行う)」と位置付け、同時に事前学習と対面授業を一致させることが重要であること、事前学習により確保できた対面授業の空き時間をAL活動に転換することで伝達する知識量を減らさないこと、教員が学生の授業態度の変化や理解度の深化など効果を実感することがALの継続した取り組みや広まりにつながることなど、ご自身の試行錯誤の取り組みから得てこられた知見を、具体的な資料を用いながらご説明くださいました。

講演内容に対して活発な質疑応答が行われ、その中で「ALと言えども学生にとっては“やらされ感”が拭えないのではないか」という質問が出され、これに対して森澤先生は「一部の授業がAL型であることで、学生がすべての授業において自主的・能動的になるかは懐疑的であり、現時点では少なくとも一授業という箱庭でALをすると、その中で自主的・能動的になる実感がある。」と率直に回答をされる場面もあり、現場で実際に取り組まれている森澤先生の生の声を聞くこともできました。

これに引き続き、森澤先生に加えて本学教員4名(松尾教務部長、電子情報工学科 江口教授、情報システム工学科 丸山准教授、FD推進機構 小田部特任教員)に登壇頂き、パネルディスカッション「本学におけるALの発展可能性」を行いました。この中で、学生の負担増について、グループワークを活性させるためのポイント、効果を確認するためのデータの取り方、ALを学内展開するための方策、クリッカ―の特徴について、山梨大におけるALに関するノウハウの蓄積と情報共有方法、反転授業に用いた動画の共有について等、予定されていた時間内に収まらないほど多くの意見交換や質疑応答が行われ、本学における今後のALの展開や広がりに対する熱意と覚悟を改めて知らされる場となりました。

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