海外英語研修の報告書 Ⅰ. (2015年夏)

今年の8月21日~9月12日に協定校のカリフォルニア州立大学イーストベイ校へ英語研修に行った学生のレポートを紹介します。毎年多くの学生が参加し、語学研修や異文化体験を通して大きな成長を遂げて帰国してきます。海外に少しでも興味がある方は、この実体験レポートを是非読んでみてください。【国際戦略室 2015.11.10】

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 短期大学部 情報メディア学科

金棒考哉

 

 私が渡米前に立てた目標は英語しか使えない環境下に身を置くことで英語力を伸ばし、そして多種多様な人々と接しコミュニケーション能力をつけることである。私は英語が普通教科の中でも特に苦手で中学で習う文法すらもうる覚えである。また、人との会話が苦手で自分から話しかけるほどの積極力もなく、会話をしても相手に自分の考えを上手く伝えることができない。そこで、留学することにより生きた英語を毎日聞くことで英語の苦手意識を克服し、多種多様な人種や他国の人と出会いコミュニケーションをとることで自然とコミュニケーション能力が身につくと思い、大学に入学するまえからこの海外研修に参加しようと考えていた。

01-3かなぼう

まず、アメリカに入国する前に入国審査を受けなくてはならない。なるべく一人の審査官に全員が受ける計画だったが体が大きく怖そうな銃を腰に所持したアメリカ人に「Go.」と言われグループごとにバラバラになってしまった。そして入国審査独特の雰囲気に呑まれていたがグループのリーダーとして一番最初に入国審査を受けた。少しでも怪しまれることがあれば別室に連れていかれ、2,3時間は拘束されることになる。もちろん相手はアメリカ人であり日本語は通じない。しかし、多少時間はかかったが無事に入国することができた。苦手な英語であったが事前に練習を何度もしていたおかげかもしれないが一番は日本からきた外国人だと分かって優しく対応してくれた入国審査官のおかげだと思う。初めは単語すら聞きとることさえ難しく、どんな質問をされているのかすら分からなかった。そんな私にゆっくりと話してくれたり、動作を使って表現したり、紙に書いてくれたりした。アメリカ人は怖い人ばかりだと思っていたが優しく陽気な人がいることを知り、これからのアメリカでの生活が楽しみになっていたと思う。また、自分の英語が相手に伝わった時はとても嬉しく、英語を話すことが楽しく感じ、とにかく相手に何を言いたいか伝えたいという気持ちが大切だと思った。

入国から一週間経って私たちはブラジル人留学生達と合同で授業を受けた。ブラジル人留学生達と受けた授業は今までの授業よりも楽しく感じた。彼らは1年間留学をしにきておりとても頭が良く、何不自由なく英語をペラペラと話せていた。初めて合同でする授業は自然の環境を限られた道具で再現してみるというものであったが、私はまず、何の授業を行おうとしているのかさえ聞き取れる英語力がなかった。しかし、彼らは専門的な知識や難しい英単語なども覚えており、自分達が思いつかないような発想を考え作業に取り組んでいた。分からないことがあった場合は先生に質問しに行ったり、自分たちの意見や質問を真剣に聞いてくれたその積極性と心の広さを見習いたいと思った。そして、私はその再現が成功したか、してないかよりも頭の回転の速さに驚き、同じ学生なのにこんなにも差があることを知り自分にとって良い刺激にもなった。しかし、彼らは授業中によく関係ないことを喋ったり、授業に平気で遅刻してきたりということが多々あった。だからといってALPの先生が怒ったりすることはあまりない。日本では授業中の私語や遅刻はよく注意されている。これが文化の違いだと感じたと同時に日本で当たり前に行われている事が海外の人には難しく、日本人の素晴らしさを改めて実感した。そんな彼らと一週間授業を共に受け、日本とブラジルとでは公用語が違うけれども世界の公用語である英語を通してお互いの国の言葉を教えあったり、アメリカと自国の違いなどを話し合ったりすることで仲を深めることができた。ブラジル人留学生達と交流していく中で私は少しでも英語が話せるようになりたいという意欲が湧いたと同時に言語の壁を越えて仲を深めることができた自分に対して、コミュニケーション能力がついたという自信を持つことができた。

また、市内観光で見学した一流企業では自由な発想が求められ学生である私たちに意見を聞いたりしてくれた。日本では年功序列な企業がほとんどでスーツを着て出勤など堅いイメージがある。しかし、アメリカの主な会社は成果主義で日本とは違い私服で出勤し、社員も明るく良い職場作りができていた。これも文化の違いだと思うがこういう職場環境で働いてみたいと思った。実際はシビアな世界で仕事をする能力がなかったらこういった職場では働けないのではと思ったが、こういった環境下で働ければ社員の能力も日々成長し、企業としても大きくなっていくのではないかと思った。日本ではなかなか難しいことだと思うが少しでも良いところを吸収していければブラック企業と呼ばれる会社も少なくなっていくのではないかと思う。

01-2かなぼう

私は今回の海外英語研修を通して、渡米前に立てた目標よりもそれ以上のことが学べ、社会人になる前のチャンスを生かし留学という経験ができてよかったと思う。社会人になってからでは3週間もアメリカに滞在したり、Google本社や一流ホテルのスイートルームなど見学したりと今のうちでないとできない体験をした。毎日、刺激を受け、学び、そして成長しているのが特に帰国してから実感するようになった。帰国後受けた試験ではヒヤリング能力か大きく成長しているのが目で見て分かった。英語力を伸ばすだけではなく英語の勉強に対する意欲も持つことができた。私は将来グローバルな人材に育ち、そしてその交友関係を全世界に広げたい。人生は一度きりなので普通に生きるよりも全世界の良いところや悪いところを知り広い視野を持った人になりたい。そのためにも今しかできないことにチャレンジする。そのための一歩を今回の研修を通して踏み出せたと思う。

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