2019年夏STEPプログラム【シンガポール】 レポート③

皆さん、こんにちは。

3回にわたりご紹介した【STEPシンガポール】の学生レポートも今回で最後となります。
次回より【STEP中国】の学生レポートをご紹介します!

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工学部 生命環境学科
鶴嶋 真紅

 私がSTEP(シンガポール)に参加した理由は、高校の時に下水処理に興味を持ったきっかけになったのがシンガポールの水資源への取り組みを書かれた記事で、今回のSTEPでは水処理施設の見学が含まれていたからです。加えて、小さい国ながらも経済成長も遂げた国であったので、とてもシンガポールという国に興味があり、行きたいという気持ちが強かったからです。
 研修に参加して学んだことは、まず1つ目に自分からコミュニケーションを積極的にとる重要性です。今回は、初めて海外へ行く学生を対象にしたプログラムなので周りが日本人、日本語の環境だったので、観光に近く、語学や異文化理解を学ぶには、自分からつたない英語でも良いから話しかけていく姿勢が必要だったと反省しています。B&Sプログラムでは、シンガポール国立大学の学生さんにシンガポールを見学する自由行動の時間があり、学生さんにシンガポールについての説明を聞くだけの受け身の姿勢でいたため、せっかくもっと仲を深めることができたチャンスであったのに逃してしまったという気持ちが強く、少し後悔が残りました。また、私の準備不足もあったと感じました。英語だけでなく、シンガポールについて自分なりの観点で調べて聞くことを用意しておけば良かったです。
 2つ目に、シンガポールの多民族国家としての環境づくりです。シンガポールでは、本当にいろいろな人種の方がいるなと感じました。東京23区ほどの小さい国に、中華系やインド系、アラブ系の街というように、少し地下鉄に揺られれば違う宗教、文化を体感できて、かなり感動しました。それに、学生は、何カ国語かを話せる教育を受け、若い世代は、トライリンガルが当たり前の国で、多民族国家としての特徴も知ることができました。マレーシアにホームステイした際にガイドからマレーシアから30万人の労働者がシンガポールへ働きに行っていると聞き、朝方の出国の際に多くの人が急いで出勤する姿を見ました。それを実際に見ることができたのは、とても新鮮でした。日本でも外国人労働者の問題が出てきているが、日本もシンガポールのようにいろいろな人種との共存を目指すときは、シンガポールを見習う部分が出てくるのではと思いました。

 3つ目に、環境問題への取り組みです。シンガポールのガイドからゴミのポイ捨てや歩きたばこに対して、厳しいペナルティーがあるから気をつけるように何度も注意を促されたのがとても印象的でした。街もとてもきれいに整備されていて、至る所でゴミ箱や清掃員の姿を見ました。それに、自然を感じられる工夫がされているのをとても感じました。建物の中に滝があったり、植物を多く植えられていたり、これ程、ビル群が立ち並んで、建物が建ち並んでいるのに緑に囲まれているような感覚でした。調べてみると、環境政策は省庁だけでなく、経済成長戦略や都市計画を含めた政府一丸による取り組みがされており、環境政策の重点は緑豊かなガーデン・シティから持続可能なサスティナブル・シティへの移行期らいいです。国土の狭いシンガポールだからこそここまで徹底して環境政策の実施ができるのかと思いました。
 4つ目に、水資源の自立の為の取り組みです。シンガポールは街の整備だけでなく、水資源の自立に力をかなり入れていました。シンガポールでは、日本のように山がないため、水資源の豊富な日本と違って、マレーシアから水を輸入しており、国境越えの際に見た巨大な3本の水道管を見ました。その1本は浄水後、無料でマレーシアへと戻しているらしく、資源がある国と技術がある国の支え合いを感じる時もありました。私の元々の目的であったNewaterでは、高度な浄水技術を英語で学ぶことができました。そして、地元の浄水場では見ることができなかった設備でした。3ステップの浄水を行っており、浄水技術の高さを感じることができました。
今回のSTEPではシンガポールでは、まだまだ至る所で開発が進められており、今後のシンガポールの経済成長の雰囲気を感じれた良い経験となりました。

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情報工学部 情報システム工学科
永井 宏尚

・志望理由
 海外研修を行うことで実際に英語を使い海外の人との交流をしたいと思ったからである。今の時代、グローバル化が進み世界各国の人との交流が重宝されている。しかし、今まで外国の人と交流する機会がほぼなかった。STEPは短期海外研修であり初めての海外でも参加しやすく、この経験をこれからの国際交流や海外に行く際に活かせると思い参加した。またこの研修を通して英語のスキルの上達や海外の文化にふれあい、自分の知見や視野を広げることができると思い参加した。
シンガポールは様々な国の文化があり自国とは違う文化を体験するのによく、都市化が進んでおり町並みや技術をみることができると思い選考した。

・研修を通じて学んだこと
 シンガポールでは多くの国文化や宗教が混在していた。最初に感じたのホテルの食事である。ハムやソーセージなどといった食品に鶏肉が使われていた。宗教等の理由により食べられない料理を別の食材で代用して調理されている。このような細かい配慮が至るところで見られたシンガポールでの肉料理は鶏肉が多かった。シンガポールのチキンライスが有名なのもこのような理由があるのかも知れない。またシンガポールにはチャイナタウンやアラブストリートなど文化特有な町並みがいくらか見うけられた。特に今回の研修で印象に残っているはアラブストリートである。香辛料などの匂いに町中が包まれており、町の真ん中にはモスクが建っていた。実際にモスクに入っていく人も見られた。このように宗教、文化が色濃く形をとどめており、中国、インドなどの町並みも再現されていた。他にも日本を含めた海外発祥のお店も数多くあった。

 次にシンガポールでは教育水準が高いと感じられた。町中を歩いていると大型のアパートと見間違えるくらい大きな学校がいくつも見られた。案内をしていただいた現地の大学生に質問をしてみると大学や専門学校だけでなく高校なども同じように存在した。今回私が見学させていただいた大学はとても広く、設備も豊富でとても過ごしやすい環境が整えられていた。とても広く全てを見て回るのにとても時間がかかった。しかし、私が見た施設は全体の半分にも満たないと聞いたときとても驚いた。学校の数も多くそれぞれの学校が大きく、国全体でとても教育に関して意識が高かった。
 マレーシアでのホームステイで海外の食文化や生活を体験した。私が滞在させていただいた先ではとても丁寧にお招きいただき、様々なことを教わった。食事にはカレーが出され、日本のカレーとはまた違った風味で向こうの食べ方で手でつかんで食べるのでとても新鮮な気分だった。手で食べるのは少し難しく、スプーンで食べるという今の文明にありがたみを感じた。家の庭にはマンゴーの木が植えてあったり、鶏が放し飼いされていたりなど日本ではあまり見られない物を見ることができた。他にもマレーシアの伝統的な遊びや楽器、民族衣装なども楽しめ、有意義な体験をできたと考える。
 シンガポールは数年前から日本などの先進国を手本に都市化を進めているということがわかった。シンガポールの政策内容をいくつか学んだが、二つ興味深い内容があった。1つ目は建物の気温上昇予防だ。シンガポールには夏しかなく年中気温が高い。そこで、建物の構造を工夫し色などに気をつけて温度の上昇を防いでいた。2つめは病気を媒介させる蚊の減少だ。私も渡航前は蚊に刺されないようにといろいろ考えていたが実際に行ってみると蚊を一匹も見なかった。ボルバキアという細菌を使い蚊の産卵を止めるという方法で減少したそうだ。シンガポールではこのように様々な問題を解決するのに積極的であることがわかった。

・将来への展望
 今回の研修は初めて海外に渡ったということもあり、「言葉は正しく伝えることができるか」、「日本との違いに馴染めるか」などの不安を抱えていたが、事前研修を含め実際に外国の人たちと交流をしていくにつれ、完璧な英語でなくとも伝えることができることが分かった。しかし、コミュニケーションが上手くとれないところもあったので英語の上達も進めていきたい。海外への未知の不安というものが完全になくなった訳ではないにせよ、これからも海外に行きたいと思った。今回の反省を活かし、これから先もっと多くの国際交流をしていきたい。英語だけでなく相手の国の母国語もいくつか覚えていくだけで、相手とのコンタクトは簡単により強くなると感じた。また、これから行く国について自分なりに調べておけば、違う視点からのアプローチやさらに深く知れると感じた。これから先多くの国の人と交流を積極的に行っていき、もっと様々な考え方や視点を身につけと思う。

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情報工学部 情報システム工学科
阿部 龍一

 私はこのSTEPに参加した理由は、新しいことへの挑戦である。高校でバスケットボールが終わり、仲間 努力 技術など成長を通してたくさんのことを学んだと思えたと同時に、バスケットボール以外に目を向けたことがないと気づいた。自分は目に前にある目標を達成したことに喜ぶだけで、そのことを次にどう活かすか考えることもしなかった。だから、未だに将来に対する計画や目標を具体的に出すことができていない。それでは駄目だと思い新しいことに目を向けようと思った。それがこのSTEPに参加するきっかけになった。事前研修での活動はどうなるか不安が大きかったが、回数を重ねるごとになくなり、次回を楽しみにする程になれたのは、数少ない研修でも丁寧に用意してくれた方々があってからこそと思う。

1日目 初の海外で心躍り出発
 飛行機は修学旅行生のおかげで何かと時間がかかった気がする。だが、それはなにできるほどに楽しめた。緊張しながら、入国審査を通ると、まさかの一言も喋らずに入国、サマンサとのレッスンを役立てる機会がなかった。初めての海外での食事は中国料理だった。さすが中国料理と言ったところか、とても辛かった。少しの量なのにとても辛い、日本での中華料理や辛い料理に慣れていると思っていたが、その比ではなかった。夕食の後は自由行動で買い物をした。と言っても、英語を全く話せない状態で買い物は無謀であった。初めてタピオカミルクティーを買おうとしたら、なんとノーマルのミルクティーが提供され、言葉の壁はかなり高いと感じた。ホテルに戻ると他のメンバーはマーライオンを見に行っているとのことで、私は明日のフィールドワークで見に行くものと思っていた。一緒に買い物に行ったメンバーで急いでマーライオンへ向かった。距離はさほど遠くはなく、すぐに着いたが数分の間しかいられなかった。門限が迫っていたからだ。門限に間に合うよう直前まで粘り、走ってホテルへ戻ったところで1日目を終えた。

2日目 一日かけてフィールドワーク
 シンガポールの大学生が迎えに来てくれた。案内してくれたのはベン。日本語が非常に上手でずっと日本語で会話してしまった。日本語の他にも、中国語も話せる。3カ国語も話せるハイスペックな彼にシンガポール大学、シンガポール記念館、中国系のお寺などに連れて行ってもらった。その後に商店街やショッピングセンターに連れて行ってもらい、お土産を購入しホテルへと戻ってきた。最後まで、日本語で話してしまったが、とても楽しい時間となった。この日の夕食も中華料理であった。自由時間はもう一度、お土産を探しに出掛けた。

3日目 マレーシアでホームステイ
 朝早い時間に出発した。早い時間に出発しなければ混んでしまうそうだ。マレーシアで働くよりシンガポールで働く方が高い給料がもらえるから、朝早くシンガポールに出勤するそうだ。反対車線は車やバイクで渋滞していた。マレーシアに着いてすぐにお城に向かった。マレーシアには王様が十数人存在し、その数だけ、王城があるそうだ。その後に、文化村に行き、民族ダンスや暮らしの様子などを見て回った。民族ダンスは数名参加し、とても楽しかった。たくさんの場所を見学した後に、ホームステイ先のホストファミリー達から歓迎を受け、それぞれのホストファミリー達のところへ向かった。ここからが一番の難関ポイントであった。聞き取ることはできるが、私からホストファミリーへ伝えることが難しい。もし、カタコトの英語で話しても相手に上手く伝えられたか確認ができない状態であった。ホストファミリーは慣れているかも知れないが、私たちはとても不安で仕方がなかった。気疲れしてしまったが、ホストファミリーが積極的に話しかけてくれたおかげで、会話も弾み楽しく過ごせた。昼食と夕食はどちらとも、カレーだった。マレーシアは手で食べるのが習慣らしく、それに倣い私たちも手で食べたがとても食べにくかった。

4日目 最後の活動
 ホストファミリーと朝食を取り、全員集合し、シンガポールに帰国した。その際の入国審査は少し会話をした。名前や滞在日数を聞かれた。シンガポールに戻った私たちは植物園へと向かった。様々な植物を英語で説明され、あまり理解できなかった。植物園で昼食を取り、時間帯から考慮してショッピングセンターを先に行く方が良いと言うことで、ショッピングセンターへ向かった。そこでも、お土産探しやいろんなお店を見てまわった。シンガポールの建物はすべて、縦に長い、上にも下にも長い。シンガポールの国土が狭いため、建物を縦に長くする必要があるそうだ。買い物を終えた私たちは、浄水場に行き、シンガポールにおける浄水の技術や歴史を語ってもらった。英語で解説を聞いたので、ほとんど理解できなかった。その後は最後の夕食のレストランへと向かった。最後はバイキングでモンゴル式の焼き肉もあった。お腹も満たされ空港に到着する時には、もう外は暗かった。すべての手続きを終えて飛行機に乗ったところで、出発遅延の知らせがあり、1時間ほど遅れて出発し4日目が終了した。

5日目 最終日帰国
 日本に到着するのに、予定より2時間も遅れた。出発で1時間、着陸時も1時間遅延した。飛行機の中で長い時間座っておくのはとても疲れる。とてつもない疲労感たまるなか、日本に到着、解散後、家に着くまでとても長く感じた。

 この海外研修を通して学んだこともあるが、感じたことの方がたくさんある。言葉で表現するのが大変なくらいだ。この経験値は就職や将来にとても役に立つと断言できるからこそ、この研修に参加して良かったと思える。

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