2019年夏STEPプログラム【シンガポール】レポート①

皆さん、こんにちは。

今回より、3回にわたって【STEPシンガポール】に参加した学生のレポートをご紹介します。
シンガポールコースでは、学生交流のほか、環境学習施設の見学や陸路で国境を越え、マレーシアでのホームステイを体験しました。

今日は3名のレポートをご紹介します。

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工学部 電気工学科
丸田 優加

1.シンガポールの志望理由
 元々、英語が非常に苦手で、海外旅行などにはかなり消極的でした。しかし、高校の修学旅行でベトナムに行ったとき、日本ではまず感じられないような街並み、空気感などに、驚くとともに感動しました。そのとき、テレビなどで画面越しにその国を知ることはできても、行ってみないと分からないことも多々あるということを実感したため、今回の短期研修に参加し、また違う国の生活を感じてみたいと思いました。
 シンガポールを希望した理由は、極小さい面積の国で、どのような人々がどのように生活をしているのか、かねてより興味があったからです。多民族国家であることや、経済発展の著しい国であることは知っていました。しかし、同じ多民族国家であるアメリカや中国と違い、非常に狭い面積の国の中で、人々がどのように共存し、現在に至るまでの経済発展を成し遂げて生活しているのか、実際にシンガポールに行って見てみたいと考えました。

2.研修を通じて学んだこと
 今回の研修で学んだことは、大きく分けて二つあります。
 一つ目は、様々な国の文化や生活に直接触れることの重要性です。先述した高校の修学旅行の時は、他の国のことも知ってみたい、という好奇心を得るに留まるものでした。しかし、歴史を学ぶことに重点を置いていた修学旅行と違い、今現在のシンガポールやマレーシアの生活を知り、現地の人とより深い交流をしたことで、無意識のうちに「偏見」や「先入観」を持っていたのではないかと気づきました。そして、今まではグローバル社会と呼ばれる今の社会を見て、他の国のことや、そこに住む人々のことを理解している気になっていただけだと思いました。自分が海外へ行かなくても、日本に様々な文化を持った人々が沢山やってくる時代になり、多文化共生が求められつつあります。そんな社会で、どんな場所へ行っても、国籍や民族が異なる人々と対等な関係を築くためには、自ら積極的に、異文化への理解を深めていくことが必要であると考えました。そこで、二度海外へ行ったことだけで満足せず、より多くの国を訪れ、自分には無い価値観や意見を持つ人々と交流し、広い視野を持つことが大切だと感じるに至りました。
 二つ目は、シンガポールの課題解決力の高さです。
 シンガポールは、国土面積の狭さから、様々な課題点があります。例えば、山が無いため水資源が非常に少なく、マレーシアからの輸入に依存しています。そこで、下水をろ過し、純度の高い水にするリサイクル水を作る技術を高めてきました。これによって、水完全自給を目指しているということでした。また、二酸化炭素排出量を抑えるために行われている「グリッド2.0計画」では、太陽光エネルギーなどの自然エネルギーを取り入れ発電や送電などの方法を新しくしたり、省エネの技術開発を進めたりしているそうです。このように、国の課題に真剣に向き合い、常に考え、技術を磨いてきたことが、これほど発展した国へと成長した大きな要因であると考えました。特にエネルギーに関する事柄は電気工学科で学ぶ分野に通じることが多々あるため、シンガポールの前進する姿勢や課題解決力といったものを参考にさせてもらいながら、自分なりに研究をしてみたいと思いました。

3.研修で得た経験を将来どのように活かすか
 英語が苦手なことは今もまだ変わっておらず、出発前はほとんど英語が話せないままであることに大きな不安を抱いていました。しかし、拙い英語であっても、相手と真摯に向き合い、気持ちを伝える努力をすることで、優しく受け止めて理解してくれる人が沢山いることを知ることができました。大学院に進んで学問を続ける場合も、社会に出て仕事に就く場合も、外国の方々と関わる可能性は大いにあると考えられます。その時に、言葉が通じない相手だと思い込んで臆するのではなく、真剣に向き合うことでコミュニケーションを取っていきたいと思います。また、より相手との交流を深め理解し合うために、英語の学習に力を入れる必要性を感じました。

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情報工学部 情報通信工学科
土井 義貴

1)シンガポールの志望理由
 私は、英語が苦手です。しかし、大学生になり色々な人たちとコミュニケーションをとりたいと思い、このSTEPプログラムでの留学を志望しました。
 高校時代、ニュージーランドに留学した友達や修学旅行でシンガポールに行った友達の話を聞くと、「外国人の方が優しく接してくれた」、「マーライオンは意外に小さかった」など、面白いエピソードや体験談などを笑顔で話してくれました。
 私自身、衝撃的なエピソードや面白かったこと、うれしかったことなどは常日頃から家族や友人に話すようにしていて、経験を通して学んだことは思い出にもなるし自分自身の生きる糧にもなると思っています。
 また、最近趣味で写真を撮っていて、国外での撮影に凄く憧れを持っていたということから、私はシンガポールの留学を志望しました。

2)研修を通じて学んだこと
1日目
 パスポートを初日にして紛失しかけたというトラブルがあった。手荷物の管理は自分自身でしっかりしたいと感じ、今回の留学の際ますます気を付けたいと思った。飛行機での機内食の際に、注文が英語ではないといけなかったのでやや戸惑いながらも注文することができた。他の友達は流ちょうに英語で注文できていたのでとても感心した。
 現地では18歳からお酒が飲め、19歳からタバコが吸えるらしい。驚きが隠せなかった。
 初日の夜は、シンガポールの象徴的な観光スポットでもある「マーライオン」を見に行く。夜のマーライオンはとても迫力があり、やはりすごいなと感動した。また、プロジェクションマッピングも行われており、とても心動かされた。         
 現地では、日本時間と比較して一時間遅れが生じている。親とテレビ通話で11時に電話をかけると、向こうでは0時で日付が変わっている。まるで時代の波に取り残されたみたいだった。
 
2日目
 この日はシンガポール国立大学の学生と共に行動する。現地の学生は想像以上に日本語が流暢で、さすがアジアのトップの大学だなと思った。前日全然寝れなかったこともあり、うとうとしながら電車で移動していると、電車の冷房から水滴が落ちてくる。そして起きる。
 シンガポールシティにて、建造物や歴史について学ぶ。現地の教育現場では子どもたちにiPadを持たせて学んでいた。とても進んでいた。その後、チャイナタウンやアラブストリートを観光する。夜には男3人でシンガポールの街並みを観光する。ガーデンバイザベイという観光名所に行く。とても良い写真が撮れた。

3日目
 マレーシアでのホームステイの前に、ホテル出発前にレストランに手提げを忘れたことに気づく。入国の際、パスポートがいる。でもパスポートをいつも所定の場所に入れていたので、手提げを置き忘れたことに気づけた。初日の経験が今とても役立った。
 モスクを見学する。中には入れなかったが、雨の中集合写真を撮る。そしてバスに戻り、マレーシアの伝統文化を学ぶ。壇上に上がって棒を足でリズムよくよけるゲームをする。村の歓迎式。マレー語だから何を言っているかがわからなかった。ホームステイ先で昼飯を食べるが、右手で食べる伝統の食事方法。また、伝統的な遊びをした。現地では、隣の民家が女子のホームステイ先だったりと、親戚であった。おなか一杯になるまでご飯を食べた。ファミリーはほとんど母国語のマレー語をしゃべるので、なかなか意思疎通が難しかった。なので、携帯に入っている自分の家族の写真を使うなどして、ジェスチャーや簡単な英語で意思疎通を図った。寝る前に民族衣装を着る。

4日目
 お世話になったホームステイ先のファミリーに感謝しながら、マレーシアを後にする。ベジウッド・ハリーズやシンガポール・ニューウォーターを観光する。やはり、この研修で学んだことといえば「言葉が通じない時、どうコミュニケーションを取るか」と、「日本にはない文化や風習、そしてマナー」の大きく分けて二つに分けられるだろう。また、団体行動の大切さや荷物の管理については今後も継続して続けていきたい。

3)研修で得た経験を将来どのように活かすか
 就職の際に短期留学をしたことで話せるのと、自分の経験を語れると思う。また、言葉が通じない未知の体験は、自分自身にかなりの経験を与えたと思う。これを機に、また海外に出向いて語学留学も検討したいと感じた。

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工学部 電気工学科
紫垣 新奈

 私は中学生のとき、親戚の結婚式でハワイに行きました。当時の私は英語が好きで英会話教室に通っていたこともあり、現地の人とある程度コミュニケーションがとれる自信がありました。しかし、いざ会話をしようとすると文法や単語を気にして全く話すことができませんでした。昔から海外のドラマや映画が好きで、海外で活躍することに対して強い憧れがありました。海外の人との交流で自らの英語力・コミュニケーション力を磨き、異文化を理解することで今後の自分の進路に活かせる知識を身につけたいと考え、STEPプログラムに申し込みました。また、アジア圏の国に一度も行ったことがないことからシンガポールを選択しました。同じアジアから見た日本の姿に興味を持ち、より身近に異文化を感じることができるホームステイにも魅力を感じました。だから私はシンガポールコースを選択しました。
 シンガポールは多国籍国家なので、食事や買い物に行くと英語以外にも中国語が聞こえることが新鮮でした。日本と違ってほとんどの人が二か国語を話すことができる印象がありました。今回私が一番驚いたのは、キャッシュレス化です。シンガポール国立大学の学食では現金が一切使えず、キャッシュレスのみでした。日本ではまだキャッシュレス化はあまり浸透していませんが、シンガポールでは大学内でキャッシュレス化が進んでいることに驚きました。また、ボリウッドベジーズでは日本でもなじみのあるバナナやアロエ、初めて見るスターフルーツなど実際に生っているのを見ることができました。農園内の道の所々には“Ants crossing”と書かれたトンネルがあり、アリが道を横断している様子も見ることができました。この農園では毎年環境について目標を掲げていて、食堂の壁には目標の成果や歴史を知ることができる掲示物がありました。農作物以外にごみの分別活動にも取り組んでいて、日本の分別技術は素晴らしいと聞きました。
 次に、マレーシアでは人生で初めてのホームステイを経験しました。不安な気持ちでいっぱいの中、ホストファミリーは親切に温かく迎え入れてくれました。ホームステイ先での最初の食事は手作りのカレーでした。ホストマザーから勧められて手で食べてみましたが、上手く挟んで口まで持っていくことは難しく、途中で断念してスプーンで食べました。その後、他の研修メンバーのホストファミリーと一緒にメンバーが遊びに来て、マレーシアの伝統的な遊び「チョンカ」やUNOをしました。「チョンカ」は戦略系のゲームで、かなり頭を使うゲームでした。他にも「カロム」といったビリヤードに類似したゲームもしました。また、メンバーとホストファミリーで人狼ゲームをしました。最初はお互い言語が違うからゲームができるか不安でしたが、実際やってみると意外にも盛り上がって楽しかったです。おやつを食べた後は、庭に出てココナッツをとってもらいその場でみんなと飲んでみました。その時ホストファミリーともメンバーとも仲が深まったなと思いました。夜は民族衣装を着せてもらいました。とても華やかで綺麗な柄で、意外にも似合っていてホストマザーから“Cantik(かわいい)”と褒められたことは嬉しかったです。その後は、日本の学校の話や家族の話をしました。ホストマザーもホストファザーも双子で、私自身も双子なのでとても話が盛り上がりました。また、ホストブラザーがテコンドーを習っていたので少しだけ一緒にやってみました。ホストファミリーとたくさんの共通点を見つけてからは、積極的にコミュニケーションを取ることができました。翌朝、たった一日の滞在でしたが、別れを惜しんで涙を流すホストマザーの姿に寂しさを覚えました。不安でいっぱいだった初めてのホームステイはかけがえのない経験になったと思います。ただ一つ不便に感じたなと思ったことはトイレとシャワーです。流し方も水圧も日本とは全く違い、今までの生活の便利さを感じることができました。

 私はまだ具体的に将来どのようなことがしたいか決めていませんが、今回の経験を通して海外から日本のこんなところが凄いと思われるようなことに携わることができたらいいなと思いました。英語力に関しては文法を気にせず、ほとんど単語だけで話していましたが、前回よりもコミュニケーションは取れていたと思います。シンガポールは多国籍な国なだけあって観光地も様々でした。まだ行ってみたいところや食べたいものがあるので今度は旅行で訪れたいなと思います。そのためにもさらに英語力を磨いていきたいと思います。

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