固定端入力

一般的な振動源として,このほかに支持端があります. 支持端の定義について,再度考えるよい機会かもしれません.ほとんどの場合,支持端というのは”固定されていて動かない壁”と定義されています. このような支持端を,ここでは 過渡振動源 外力源 ,ならびに アンバランス質量源 として取り扱っています

支持端が震動源になる場合,新たな定義を暗にしています. 支持端の振動は,支持端に取り付けられている振動システムによって引き起こされるものではない,というものです. ですから,支持端が震動源になる場合には,支持端に対してその運動を定義する必要があります. 次に,支持端の振動は支持端が振動することによって生じる振動システムの振動に左右されない,と仮定します.

このように,支持端の振動が,それに取り付けられているシステムの振動によって影響されるということはありません. このように考えますと,支持端というのは決して動かない固定端,あるいはそれ自身が震動源になる固定端,とも言えそうです.

ここでは,支持端が震動源になっていることを表す,2つの強制関数について考えることにします.

最初の関数は,ある瞬間に作用する 変動しない変位関数 です.

2番目の関数は,ある特定の振動数で振動する, 正弦波状に変化する変位関数 です.