復習
ここに示していますメモは,一自由度システムの振動に関するものです. 選んでおりますのは,粘性ダンパをもつ質量バネ系の振動です.
もしもシステムに外乱を与えますと,減衰しながら振動します.
もしもシステムに減衰がなければ,振動は減衰しません.この振動数のことを非減衰固有振動数と呼びます.
減衰定数は重要です.それが1.0以上の場合には,振動が生じません.
もしもシステムが振動している場合には,隣接する振動の頂点から減衰比を求められます.
仮に変動しない力または変位でシステムを加振したとしても,振動初期には過渡振動が生じます.
再度プログラムを走らせてみて下さい
外部から作用する力(外力)はシステムに振動を励起します. 正弦波状の外力がシステムに加わった場合,システムは過渡振動の後,定常振動に達します.定常振動時には,外力と同じ振動数で振動します.
定常状態では,振幅や位相を記録することがしばしば行われます. そこで,振幅と加振周波数,位相と加振周波数のグラフを作ってみました.
注意: 応答が最大になるところで,応答曲線は 共振点を持ちます. この共振点での周波数は以下のようになります.
xの値が小さい場合には,共振点での 応答ピークは,1/2xになります.ですから, xの値が小さい場合には 応答曲線からxの値を求めることができます.
アンバランスな質量が回転すると,同じように振動が生じます. でも振動の様子は,同じ値の変動する外力がシステムに作用する時の様子とは違います.プログラムを走らせてみて,振動の様子を見てください. 定常状態での応答曲線は以下のようになります.
注意: 回転しませんと加振力は生じません.ですから,定常状態というのも起こりえません これは質量mとm'の中心が動いていない条件です. 共振は周波数が以下の時に発生します.
固定端が加振されるときもまた,先と似たような振動が生じます. しかし同じではありません.プログラムを走らせてみて,振動の様子を見てください.定常状態での応答曲線は以下のようになります.
注意: 共振点 は以下の周波数で表れます.
このように,常に共振点があります. xの値が小さな場合,応答の極大値は 1/2xになります. 位相f は0から180度の範囲で変化します. ですから加振に対しシステムの変位は遅れることになります.でも,高周波領域では位相遅れは90度になる傾向があります.