Problem Based Learning,略してPBL.
これは,学生自身が「何か課題を見つけて,自分で計画を立てて,物事に取り組む」という学習方法です.
本研究室でいうところのPBLは,プログラミングの応用作業であるシステム開発や感性情報解析がメインです.
ゼミナール2の後半ではPBLを通して,前半で身につけたプログラミング能力を生かして,何かシステムを開発したり,様々な情報分析したりします.
何を題材にするかの候補はいくつか提示していますが,何をやるかはみなさん次第です.
もちろん,定期的にディスカッションをして,それまでの成果や今後の計画について話し合いますが,そこで出た意見を採用するか否かもみなさん次第です.
要は,教員も含めて他人に何を言われても,自分自身の意思でこうしたい!というのを決め,実際に実現するトレーニングです.
このような学習を面白いと思える人は研究者に向いています.卒業研究のみならず,このような体験は今後のみなさんの人生で大きな糧になります.
卒業研究の前段階となる実践的な演習です.今後もいろいろとテーマが増えてきますので,ぜひ,頑張られてください.
以下にこれまでの活動例を紹介します.
システム開発系
2016年度がPBL開始初年度で,この年はラズベリーパイ・Kinect・マインドストームEV3を使った各種システム構築に取り組みました.
2017年度も同様のテーマで取り組みまして,ライントレースやリモコン制御など多岐に亘る成果が表れてきました.
このように直接研究テーマに関係しない自由なテーマで実施しています.
他にも,チェック柄の自動生成システムやルール抽出アルゴリズムの実装(2018年度),このホームページのIntroductionで紹介している
ぬりえシステム(2019年度)もこのPBLを通して構築されました.

PBL風景(2016年度)
アナリスティック系
近年はこの系統のPBLテーマを選択する学生が多いです.
感性情報処理における代表的手法であるSD法を用いた印象分析をはじめ,卒業研究の前段階として,お化粧や美容雑誌閲覧時の視線情報を解析したり,オノマトペによる画像編集システムのプロトタイプを構築したりしました.
SD法の題材には,CDジャケットや映画の宣伝ポスター(英語版/日本語版)などが用いられました.
さらに,題材を評価中の視線情報も計測し,好まれるデザインと視線の関係についても測定しました.
視線情報の解析

SD法結果の解析
卒業研究含め,どんなテーマをやるにしても本人のそもそもの能力とモチベーションが最終的なできを左右します.
完成度が高かったり,テーマが独創的な場合は学会発表も経験できる可能性があります!!
PBLでの研究を糧に卒業研究につなげていきましょう!
PBLの成果が対外発表につながった例
【学会発表】
諌山 紫苑,竹之内 宏,
“お気に⼊り化粧の選択における視線情報の計測”,
日本感性工学会 生命ソフトウェア・感性工房・而立の会 合同シンポジウム 2022,A2-3,2022-12 (広島).
優秀発表賞!
【学会発表】
服部 愛里,竹之内 宏,
“ジャケット写真の印象による購買意欲の変化”,
第23回日本感性工学会大会,1P18-23-06,2021-09 (オンライン開催).
*Bold: 本研究室の学生