生命環境化学科 生命環境化学科

学びの特色
4つの分野から「化学」を学ぶ
「化学」はモノづくりの根底となる学問です。本学科では、私たちの豊かな暮らしを支える「物質化学」「環境・エネルギー」「生命科学」「食品」という4つの分野から「化学」を専門的に学修・研究していきます。
課題を解決できる技術者に
4年後の目標は、4つの各分野で、化学的・生物学的アプローチから課題に臨むことのできる技術者になることです。その力をつけるために、本学科のカリキュラムは実験科目を最重要視しています。1年次から卒業研究まで継続的に最新機器を使った実験・研究テーマに取り組むことができます。
学修・研究領域
物質化学分野
金属、有機材料(高分子)、セラミックス、半導体、ナノマテリアルなどに関する技術についての学修・研究
環境・エネルギー分野
再生可能エネルギー、リサイクル、低環境負荷型生産プロセスなどSDGsを具現化する技術についての学修・研究
生命科学分野
生命誕生、幹細胞生物学、微生物制御、遺伝子工学、医薬品などに関する技術についての学修・研究
食品分野
機能性食品、食品加工や食品成分分析、化粧品素材などに関する技術についての学修・研究
ピックアップ授業
実際に食品を製造し、加工前後の柔らかさや硬さ、粘度などの物性測定や糖度、味覚に関する分析を行います。加工で生じる化学変化および物性等の変化について実験を通じて学び、食品をはじめ医薬品・化粧品等の分析現場でも使用するさまざまな機器の操作技術やデータ解析のスキルも身につけます。食品コースの科目であり、「食品化学」や「香粧品科学」の授業とも関連のある実習科目です。
過去の授業動画
研究VOICE ~ 4年生に聴きました。
大型電炉の導入に必要な材料を量産し鉄鋼業界のCO2削減に貢献する
研究対象であるセメンタイト(Fe3C)とは炭化鉄のことであり、鉄をつくる際に今後使用が期待されている副原料になります。この研究ではセメンタイトの生成条件を分析し、量産化を目指しています。現在の鉄鋼業界では、高炉と電炉を用いる2つの生成方法がありますが、石炭などを原料にする高炉はCO2の発生量が多くなるため、鉄くずを原料にした電炉による生成方法が注目されています。CO2削減のためには大型電炉の導入が必要ですが、大型化すると原料を均一に混ぜ、不純物を除去することが難しくなります。しかし、原料にセメンタイトを添加することで撹拌力が上がり、成分が効率よく混ざりやすくなります。現時点ではセメンタイトを大量に生成する方法がまだなく、この研究によって実現できればと考えています。生成方法として装置の中に酸化鉄を入れ、600~700°Cの高温で加熱しますが、セメンタイトを分解する炭素が発生しないように、時間や温度の条件を変えて繰り返し実験を行っています。
今後、量産化に成功して将来的に大型電炉の導入が進み、CO2削減に貢献できると嬉しいです。
卒業後は製鋼会社に就職しますが、この研究で培った考察力は今後も活かしていきたいです。
先輩たちの卒業研究の主なテーマ
- 二酸化炭素の再資源化に向けたハイエントロピー合金触媒の開発
- 3Dプリンターを用いた精密化学合成システムの開発
- 活性酸素を用いた難分解性有機物質を含む排水処理技術の開発
- 生命の起源を探るための有機物の宇宙曝露実験
- 幹細胞の運命決定機構の解明
- 微生物制御技術の開発
- 廃棄農産物を活用した健康食品の開発・評価
- 植物抽出成分の美白・抗糖化評価 など
取得できる資格
食品系資格や高校教諭(理科)に
対応したカリキュラムと資格取得支援
「食品衛生管理者」「食品衛生監視員」「毒物劇物取扱責任者」の養成施設として認定。また、本学で唯一、理科の教員免許の取得を目指せる学科です。
取得できる資格
- 食品衛生管理者、食品衛生監視員
- 毒物劇物取扱責任者
取得できる教員免許状
- 高等学校教諭一種(工業、理科)
- 中学校教諭一種(理科)
※本学で唯一、理科の教員免許が取得できます。
取得を支援している資格
- 公害防止管理者(水質・大気)
- 環境計量士
- バイオ技術者認定
- 化粧品成分検定
- eco検定
- GX検定
- 危険物取扱者(甲・乙)
- 環境測定分析士
- NR・サプリメントアドバイザー®
- 食品表示検定
- 3R・気候変動検定
※「取得できる資格・教員免許状」は所定の単位取得が必要です。
※上表の資格は2024年度実績です。
就職実績
就職先一覧 過去3年間の主な実績
※50音順。企業名は採用当時の名称、また、法人格は省略。
- 京セラ
- 山九
- ジャパンセミコンダクター
- 新日本科学
- ダイショー
- 東京エレクトロン
- 東京電力ホールディングス
- 日清食品
- ポッカサッポロフード&ビバレッジ
- 山崎製パン
- ロイヤルホールディングス
など
カリキュラム表
大学院 生命環境化学専攻
環境・物質・生命・食品化学のスペシャリストに
ガラスやセラミックスなどの構造と機能などの物質工学関連分野をはじめ、新たな光学的分析技術などの環境工学分野、循環型社会を目指した生物資源および生物機能の有効利用技術、食品化学分野の技術などを教授します。
学科フォトギャラリー






