新着情報[大学院 生命環境化学専攻]松山研究室 化学工学会第56回秋季大会 材料・界面部会シンポジウム(ポスター発表部門) 優秀ポスター賞 受賞
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2025.10.07
2025年9月16日(火)~18日(木)東京都の芝浦工業大学において開催された「化学工学会第56回秋季大会」材料・界面部会シンポジウムポスター発表部門において、生命環境化学専攻2年松山研究室の学生の研究発表が優秀と認められ、「優秀ポスター賞」を受賞しました。この学会は化学工学分野における最新の研究発表や情報交換が行われ、実社会への貢献を目指し、経済性や環境、安全性を考慮した化学工学の発展に寄与する年次大会です。
受賞した研究のタイトルは「メカノケミカル法により調製した金属有機構造体ZIF-8の調製とリパーゼとの複合化」です。酵素の安定性向上を目指し新しい材料であるZIF-8を利用した手法の検討とその触媒特性を評価したものが高く評価されました。
受賞した研究のタイトルは「メカノケミカル法により調製した金属有機構造体ZIF-8の調製とリパーゼとの複合化」です。酵素の安定性向上を目指し新しい材料であるZIF-8を利用した手法の検討とその触媒特性を評価したものが高く評価されました。
「メカノケミカル法により調製した金属有機構造体ZIF-8の調製とリパーゼとの複合化」
酵素は、温厚な条件下で優れた活性と選択性を有することから、工業的に有機合成触媒として広く利用されています。しかし、高温、酸性・塩基性溶液、有機溶媒中等の非生理的条件下での化学的な安定性が低いという課題があります。そこで酵素の固定化材料として、金属イオンと有機配位子から構成される多孔性金属錯体である「MOF (metal-organic framework)」の利用が検討されています1)。酸化亜鉛などの金属酸化物ナノ粒子を出発原料として、メカノケミカル法によりMOFを調製することで、比較的大きな細孔を持つ構造が得られる可能性があります2)。そこで本研究ではMOFとして ZIF-8 に着目し、ZnOナノ粒子を出発原料としたZIF-8のメカノケミカル合成法について検討しました。さらに、ZIF-8に酵素であるリパーゼを固定化し、そのエステル反応特性について評価しました。
1) W.Liang et al., Chem. Rev., 121, 1077(2022)
2) S.Tanaka et al., Chem. Commun., 49, 7884(2013)
酵素は、温厚な条件下で優れた活性と選択性を有することから、工業的に有機合成触媒として広く利用されています。しかし、高温、酸性・塩基性溶液、有機溶媒中等の非生理的条件下での化学的な安定性が低いという課題があります。そこで酵素の固定化材料として、金属イオンと有機配位子から構成される多孔性金属錯体である「MOF (metal-organic framework)」の利用が検討されています1)。酸化亜鉛などの金属酸化物ナノ粒子を出発原料として、メカノケミカル法によりMOFを調製することで、比較的大きな細孔を持つ構造が得られる可能性があります2)。そこで本研究ではMOFとして ZIF-8 に着目し、ZnOナノ粒子を出発原料としたZIF-8のメカノケミカル合成法について検討しました。さらに、ZIF-8に酵素であるリパーゼを固定化し、そのエステル反応特性について評価しました。
1) W.Liang et al., Chem. Rev., 121, 1077(2022)
2) S.Tanaka et al., Chem. Commun., 49, 7884(2013)