新着情報[知能機械工学専攻]液中レーザーアブレーションによるナノ粒子生成。精密工学会秋季大会で院生が受賞

トピックス
2023.10.04

2023年9月13日(水)~15日(金)本学にて開催された 公益社団法人 精密工学会主催 2023年度精密工学会秋季大会学術講演会 学生研究発表会(ポスター発表)において、工学研究科 知能機械工学専攻1年 田辺研究室の学生の発表が優秀であると認められ、企業冠賞「フォトテクニカ株式会社賞」を受賞しました。
受賞した研究のタイトルは「液状PDMS中レーザーアブレーションにおけるYAG:Ce粒子の発光撮影」です。

「液状PDMS中レーザーアブレーションにおけるYAG:Ce粒子の発光撮影」

液中レーザーアブレーションはナノ粒子生成法の一つであり、液中の試料表面にレーザーを集光照射することで純度の高いナノ粒子を生成します。 ポリジメチルシロキサン(PDMS)は、熱硬化性を持ち、耐熱性や透過性、絶縁性に優れたシリコーンゴムの 1 種です。液状PDMS 中の銅試料表面で生成されたレーザー誘起バブルは、試料表面に長時間保持されます。レーザーを走査するとバブルが連結された形状で試料表面に保持され、この間に液状 PDMS を熱硬化させると、バブル形状を反映した溝加工が実現します 1)。また、熱硬化後のPDMS に無電解銅めっきを行うと溝加工部のみに銅がめっきされます 1)。バブル表面に銅粒子が付着した状態で PDMS を硬化させたため、選択的なめっきができたのではないかと考えられます。そこで、蛍光試料である YAG:Ce を用いて、単発照射による液状PDMS 中レーザーアブレーション現象の青色光励起発光撮影を行い、粒子生成過程の直接的な観察を試みました2)。その結果、バブル表面に発光領域を観察しましたが、励起光による反射と散乱も映ってしまっていました。そこで本研究では、励起光の影響を抑えた撮影法を考案し、YAG:Ce 粒子の発光のみの観察に成功しました。
参考文献
1) T. Naruse, Y. Hanada, Rapid, high-quality microfabrication of thermoset polymer PDMS using laser-induced bubbles, Opt. Express, 27, 7, (2019) 9429.
 2) R. Tanabe-Yamagishi, S. Komatsu, Y. Ito, Y. Hanada, Laser Ablation of Copper and YAG:Ce Targets in Liquid PDMS, Studied by Shadowgraph and Photoluminescence Imaging, J. Laser Micro/Nanoeng., 17, 2, (2022) 89.

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