産官学連携 リスクマネジメント

利益相反マネジメント

はじめに
本学の職員等が企業等との産学官連携活動を推進する場合、本学と企業等の立場の相違から、本学の職員等として保持すべき責務及び利害と、企業等に対し負担する責務及び利害が相反する事態を防ぐために、本学では「利益相反マネジメントポリシー」を定めることにより、利益相反による弊害の発生を抑制し、職員等が安心して産学官連携活動に取り組める体制を整えています。

福岡工業大学・福岡工業大学短期大学部
利益相反マネジメントポリシー

令和5年9月29日
福岡工業大学
福岡工業大学短期大学部
学長 村山 理一

1.利益相反の定義
本ポリシーにおける利益相反の定義を以下の通りとする。なお、本ポリシーにおいては特段の断りがない限り、利益相反とは広義の利益相反をいう。

  1. 「広義の利益相反」
    Ⅱ.の「狭義の利益相反」と「責務相反」の双方を含む概念をいう。

  2. 「狭義の利益相反」
    職員等又は本学が産学官連携活動に伴って得る利益と、教育・研究等の大学における責任が相反する状況をいい、以下2つに分類する。
    1. 「個人としての利益相反」
      職員等個人が産学官連携活動に伴って得る利益と、職員等個人の本学における教育・研究等の責任とが相反している状態をいう。   
    2. 「本学(組織)としての利益相反」

      本学が産学官連携活動に伴って得る利益と、本学の社会的責任とが相反している状態をいう。

  3. 「責務相反」
    職員等が兼業活動等により企業等に対し負う職務遂行責任と、本学に対し負う職務遂行責任が両立しえない状態をいう。
2.利益相反に関する基本的な方針
  1. 本学は、産学官連携活動による社会貢献を教育・研究に次ぐ使命とし、産学官連携活動を推進する。
  2. 本学は、産学官連携活動を推進するにあたり、社会から疑念を抱かれないように、公共性、中立性及び倫理性を保持した手続きを定める。
  3. 本学は、職員等が安心して産学官連携活動に取り組めるように利益相反マネジメントに関する適切な学内ルール及びシステムを整備する。
  4. 本学は、産学官連携活動によって生ずる利益相反に関する社会への説明責任を果たし、職員等が安心して産学官連携活動を推進できるよう支援する。
  5. 本学は、産学官連携活動のパートナーとしての産業界等に対しても利益相反マネジメントについての理解と協力を求め、お互いの社会的信頼を喪失しないよう、利益相反に関する状況を常に注視し適切に対応するものとする。
3.利益相反マネジメントにおける判断基準
産学官連携活動を推進する上で生じる利益相反の問題を解決する指針として、以下の3点を利益相反マネジメントの基準とする。
  1. 職員等が、本学における職務に関し、個人的な利益を優先させていると客観的に判断されることのないようにすること
  2. 本学は、その社会的責任に対し、本学の利益を優先させていると客観的に判断されることのないようにすること
  3. 個人的な利益の有無に関わらず、職員等が本学以外の活動を優先させていると客観的に判断されることのないようにすること
4.利益相反マネジメントの実施体制の整備
本学の利益相反マネジメントに関する重要事項を審議、推進する機関として、利益相反マネジメント委員会を設置する。また、利益相反マネジメントを行うにあたり必要な規程等の整備を行う。
5.利益相反マネジメントの実施方法
  1. 利益相反に関する自己申告
    職員等は定期的に又は必要に応じて、利益相反マネジメント委員会の定める方法により、利益相反に関する自己申告を行う。
  2. 利益相反に関する調査の実施及び利益相反が生じた場合の対応策の検討
    利益相反マネジメント委員会は、自己申告及び職員等から得られた情報に基づいて、利益相反に関する検討及び事実調査を行ない、利益相反が確認される場合は、その対応策の検討を行い、該当する職員等に対して、速やかに是正勧告等を行う。
  3. 学外への情報公表
    本学は、職員等のプライバシーを侵さないよう配慮しつつ、情報公開の原則に従い活動内容を公表し、その透明性を確保するとともに社会的な説明責任を果たす。
  4. 研修の実施
    本学は、新任職員等研修をはじめとする各種研修会において、職員等に対し利益相反の啓発に努める。

以 上

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