新着情報[生命環境化学科]三田教授 アストロバイオロジー実験「たんぽぽ」─「たんぽぽ5」地球に帰還し、分析を開始─

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2024.02.26
アストロバイオロジー実験「たんぽぽ」は、我が国のアストロバイオロジー研究者が集まり実施している宇宙実験です。生物の宇宙空間での移動の可能性や、最初の生命が生まれるために必要な有機物の宇宙における安定性や変化を探るために、国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」の曝露部を利用して行われています。
国内外の多数の研究者が参加しているこの実験に、本学生命環境化学科 三田肇教授は2015年の「たんぽぽ」当初から参加し、「たんぽぽ3」「たんぽぽ4」「たんぽぽ5」では研究代表者を務めています。
この度、2022年2月にSpaceX SpX-27号機で打ち上げられた「たんぽぽ5」がSpaceX SpX-28号機で地球に帰還し、宇宙空間で曝露されたアミノ酸や核酸塩基などの試料を含むパネルが三田研究室に戻り、分析が始まりました。そのほかに生物の宇宙生存の可能性など、今後、各研究機関において調べられます。
次に示した宇宙における有機物合成の研究を行っている三田教授の今後の研究成果が期待されます。
「たんぽぽ」初号機では、宇宙環境ではアミノ酸そのものでなく、水と反応してアミノ酸になる前駆体と呼ばれる化学物質が安定であることを見出しました。その後、宇宙環境でタンパク質が生まれる第一歩として、アミノ酸とアミノ酸が結合したペプチドが生成するのかを調べる実験を行っています。今回は、生体にとってアミノ酸・タンパク質と並んで重要な核酸塩基からヌクレオチドが生成できるかを明らかにするための実験を行っています。さらに、これまでの固体(薄膜)反応でなく、宇宙環境での水溶液反応という世界でも例のない曝露実験を行いました。
地球に帰還した「たんぽぽ5」曝露パネル
7個の曝露ユニットの中にアミノ酸や核酸塩基などを入れて暴露しました。三田らは、写真に示した水溶液反応セルを、中央段に設置し宇宙に曝露しました。

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