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新型超伝導体の臨界電流特性に関する
評価及び特性向上に関する研究

分野
超伝導電磁気学、超伝導工学
キーワード
超伝導体、臨界電流密度、磁束ピン止め特性
工学部 電子情報工学科

教授 倪 宝栄

研究概要

 酸化物高温超伝導体及びMgB2、鉄系超伝導体などの新型超伝導体の発見は、超伝導の工学的応用に大きな可能性と明るい将来性をもたらした。高温超伝導体の高い臨界温度及びMgB2超伝導体の安価な製造コストは、これまでに考えられなかった多くの工学的応用を可能にした。しかしながら、実用段階で一番重要視される臨界電流特性は、現段階では必ずしも優れているとは言えず、新素材として工学的応用を実現する際の大きな障壁となっている。
 臨界電流特性は、超伝導体の結晶構造や微細組織などにもよるが、超伝導の本質的な電磁現象の1つである磁束ピン止め特性に密接に関連しており、磁束ピン止め特性は、臨界電流密度の磁界・温度依存性を大きく左右する。

 本研究室では、主に従来の磁束ピン止め理論をベースに、超伝導体内の電流、磁束密度分布及びその動的な変化を、Campbell法、直流磁化法、交流帯磁率測定法などの様々な手段を用いて評価し、これらの電磁現象に基づいて、新しい超伝導材料に特化した磁束ピン止め理論を発展させ、臨界電流特性の向上につなげて行く研究を行っている。

 右図は、鉄系新型超伝導体のLabuschパラメータ(磁束ピン止めの強さを表す指数)の磁界依存性を、Campbell法により評価したものである。この手法は、磁束ピン止め特性を特徴づける様々なパラメータを電磁的に測定し評価する極めてユニークなものである。

利点・特徴 臨界電流特性の向上は、次世代の電力システムにおいて、直流送電の超伝導電力ケーブル、超伝導変電設備の導入等の超伝導応用に最も重要な事項である。
応用分野 電力システム、強磁場応用等の強電分野