電気工学科 電気工学科

学びの特色
「モノを動かす」電気を学ぶ
本学科では、“産業分野に通じる”をテーマに、「モノを動かすエネルギーとしての電気」と「その多様な応用」について学修・研究します。例えば、発電や送電、燃料電池、風力・太陽光発電、電気自動車といったものが挙げられます。
数学・物理学が基礎
数学・物理学を基礎に、電気工学を学ぶために必要な微分・積分(解析学)・行列や連立方程式(線形代数学)・運動方程式(力学)といった知識の修得が必要です。なお、電気主任技術者に関する科目を履修(選択科目)し、資格取得を目指すことができます。
学修・研究領域
電気基礎学
電気をエネルギーに変える機器の原理や構造、特性および電気をエネルギーとして利用するために必要な電気回路や物質の性質についての学修・研究
電気エネルギーシステム工学
社会生活の根幹となる発電・変電・送電・配電といった電力システムの仕組みや「再生可能エネルギー」「スマートグリッド」といった電力分野の学修・研究
情報制御工学
「電気機器やそれらを結合したシステムの制御技術」の学修・研究
電気機器・パワーエレクトロニクス工学
パワーエレクトロニクスに必要となる電子回路、電気・電子材料、電子デバイスについての学修と「電磁エネルギー変換を応用した電気機器の仕組み・設計」の学修・研究
ピックアップ授業
キットによる一人乗り電気自動車(EV)の設計製作に取り組むことで、エンジニアリングデザイン能力を習得します。2年次の「エンジニアリングデザインI」の授業でモノづくりを設計から学び、3年次のこの授業で実際にEVの製作を行い、全国大会のレースに参戦。設計・実践を通して創造力を育み、グループ学習を通して対人関係能力やチーム力を身につけます。
過去の授業動画
研究VOICE ~ 4年生に聴きました。
マグネシウム空気電池の回路改良によって
出力電力を高め、安定的に供給できるように
田島研究室では“焼酎かす”を使った正極材料の研究を行っています。私の研究対象はその焼酎かすを利用したマグネシウム空気電池です。近年、日本では災害が多発していますが、災害時の電力の供給として、今後マグネシウム空気電池を利用した非常用バッテリーが必要だと考えています。この電池は水や食塩水など比較的安全な液体を電解液として用いていて、発電時にCO2を排出せず、環境負荷が少ない二次電池として注目されています。しかし、出力電力が小さく不安定であるという課題もあります。研究ではマグネシウム空気電池の出力電力を高め、安定的に供給できるように、内蔵されているコンバータ回路の改良に取り組んでいます。
もし高出力化や小型化が実現できれば、災害時にスマートフォンやパソコンを充電することはもちろん、将来的には電気自動車の充電にも利用できると考えています。
現在は、太陽光電池やリチウムイオン電池を参考にしながら実際に回路をつくり、動作を確認しています。実際の電化製品に使われている回路を知ることができて面白く、回路への理解がより深まりました。大学院進学後も研究を続け、次は電極材料の構造解析にも挑戦してみたいです。
先輩たちの卒業研究の主なテーマ
- 量子ホール遠赤外ディテクタの開発
- スイッチトリラクタンス発電機とキャパシタレスAC‐AC変換器による風力発電システムの開発
- プラズマを用いた医療・農業応用に関する研究
- 倒立振子ロボットの制御
- 先進超伝導線材の性能向上に関する研究
- 世の中のごみをエネルギーに変える次世代電池の開発
- ネオジムと鉄を主成分とする希土類磁石の新規探索 など
取得できる資格
教員免許や電気主任技術者など
即戦力として役立つ資格取得を支援
「電気主任技術者」は、さまざまな事業の場で有資格者が必要とされる国家資格。本学科ではその認定要件を満たすカリキュラム編成を行っています。
取得できる教員免許状
- 高等学校教諭一種(工業)
実務経験を経て取得できる資格
- 電気主任技術者(第1種、第2種、第3種)
取得を支援している資格
- 電気工事士
※「取得できる資格・教員免許状」は所定の単位取得が必要です。
※上表の資格は2024年度実績です。
就職実績
就職先一覧 過去3年間の主な実績
※50音順。企業名は採用当時の名称、また、法人格は省略。
- 九州電力
- 九電工
- 京セラ
- スズキ
- 住友電設
- 東京電力ホールディングス
- 東テク
- トヨタ自動車九州
- 西日本旅客鉄道
- 三菱自動車工業
- ミネベアミツミ
- 安川電機
など
カリキュラム表
大学院 電気工学専攻
幅広い分野で柔軟に的確に対応できる人材を
電気基礎学・電気エネルギーシステム工学・情報制御工学・電気機器とパワーエレクトロニクスの4授業科目区分を設けて、最先端の教育・研究を実施。修了生は、エネルギー、機器、制御とその関連分野はもとより、自動車産業、半導体産業など幅広い分野で活躍しています。
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